1隻目はコスタ・セレーナ 6月に寄港 佐世保市浦頭地区のクルーズセンター

 長崎県佐世保市は15日、佐世保クルーズセンターを整備した同市浦頭地区に、1隻目の国際クルーズ船が6月1日に寄港すると明らかにした。2020年7月の施設完成後、新型コロナウイルス禍で定期的な寄港が見込めず“休眠状態”が続いていたが、約4年を経てようやく動きだす。
 市議会都市整備委協議会で説明した。港湾部によると、1隻目はイタリア船籍のコスタ・セレーナ(11万4261トン)。5月31日に韓国・釜山を出港。佐世保、八代を巡り、6月3日に釜山に帰港する。乗船客は韓国人約3千人で、午前9時に入港、午後8時に出港する予定。
 協議会で大塚健港湾部長は「これを機に寄港数増加につなげたい」とした。寄港日は市内などを巡るツアーが組まれ、大型バス50台程度が想定されている。市は同地区への初寄港の対応として、市中心部の三浦地区と結ぶ高速船やシャトルバスを準備したい考え。
 センターは、世界最大手のクルーズ会社カーニバル社と市、国が整備。市は一定の寄港需要が戻っているとみて、3月に運用を開始していた。
 協議会では委員から「まずは1隻目が決まってよかったが、次の寄港につながる感触を持っているのか」との質問や、周辺道路の渋滞対策を万全にするよう求める声が上がった。

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