水原氏騒動で「大谷とピート・ローズを証拠がないのに結びつけた」 米司会者が憶測報道に自戒

ドジャースの大谷翔平【写真:ロイター】

銀行詐欺罪で訴追された水原容疑者

米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手の通訳を長年務めた水原一平容疑者は、銀行詐欺罪で訴追された。大谷の口座から1600万ドル(約24億5000万円)以上を不正送金したとされている。米大リーグを揺るがした事件は当初さまざまな憶測を呼んだが、米専門局の識者は「全く証拠がないのに、最悪の事の一つに結びつけていた」とここまでの報道を振り返っている。

司法当局が公開している訴状によると、水原容疑者は2021年9月から賭博を始め、2年余りの間に総額4067万8436ドル(約62億3320万円)の損失を出した。大谷の口座からは1600万ドル以上の大金を不正送金。水原容疑者が銀行側との通話で、自身が大谷であると偽って名乗るなどして送金を可能にしたとされている。

騒動が発覚した直後は、大谷の関与を疑う声もあったが、訴状によって事件の詳細が明かされるにつれて、そうした声も消滅。そんな中、米スポーツ専門局「FOXスポーツ」のラジオ番組でホストを務めるジェイソン・フィッツ氏はYouTubeチャンネルで「私たちは数週間過ごした。全く証拠がないのに、同じ文章の中でピート・ローズとショウヘイ・オオタニの名前を出した。私たちは数週間過ごした。スポーツでできる最悪の事の一つに結びつけた」と語った。

1989年に野球賭博に関与したことで永久追放処分を受けたのが、通算4256安打の大リーグ記録を持つピート・ローズ氏。今回の水原容疑者は野球賭博には関与しておらず、ましてや司法当局も大谷を“被害者”として位置付けている。情報が少ない状況でさまざまな憶測が広がった中で、フィッツ氏はそうした報道があったことに目を向けた格好だ。

THE ANSWER編集部

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