イラン、自制の意志伝える 中国外相と中東情勢で電話協議

[北京 16日 ロイター] - 中国の王毅外相は15日、イランのアブドラヒアン外相と電話協議した。国営の新華社が16日に報じた。

王氏はシリアにあるイラン大使館周辺が攻撃を受け、イランが報復攻撃を行ったことについて、イランが主権と尊厳を守りつつ「状況にうまく対処し、地域のさらなる混乱を避ける」ことができるとの見方を示した。

アブドラヒアン氏は自国の立場を説明した上で、イランは地域の緊張を認識していると発言。自制する用意があり、事態をこれ以上緊迫化させるつもりはないと述べた。

王氏はイランが自国の行動について、限定的で自衛のために行ったと説明していることに留意すると述べた。

大使館への攻撃は「容認できない」として強く非難し、断固として反対すると表明した。

新華社によると、王氏はサウジアラビアのファイサル外相とも15日に電話協議し、中東情勢のさらなる緊迫化を回避するためサウジと協力する用意があると伝えた。

ファイサル氏は中国が積極的で重要な役割を果たすことに期待を示したほか、パレスチナ自治区ガザにおける無条件の即時停戦を押し進める上でも中国との連携を強化する用意があると述べた。

新華社によると、同氏は中国を「完全に信頼」しているとし、2国間協力の持続的発展を推進したい意向を伝えた。

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