マネしたい! ゴチャつく「アウトドアギア」の「見せる&飾る」収納ワザ「棚・クローゼット」大公開

なかなか片付けられない、毎年増え続ける登山道具(撮影:兎山 花)

毎年増え続ける登山道具の収納に困っていないだろうか。筆者は数年前まで、段ボールやカゴに入れて収納していた。カゴ収納は、登山道具同士が絡んだり、奥の物が取り出しにくかったりでストレス。さらにどのカゴに収納したかを忘れてしまい、テント泊の前はカゴをひっくり返して装備を探すハメに。

そんな悩みを解決すべく収納方法を一新。今ではどこに何があるかが一目でわかり、登山準備が素早くできるようになった。

登山歴9年の筆者が、登山道具収納のコツを大公開。この記事を読めばきっと快適収納のヒントが見つかるはずだ。

■収納ポイント1 凹凸のある登山道具は飾って収納

硬く凹凸のある道具や、使用頻度の高い物は飾って収納するのがおすすめ。筆者はスノーシューやヘルメット、バーナー、クッカー、ランタンなどは飾って収納している。飾ることで道具の定位置が決まり、一目でどこにあるのかがわかる。

ガス缶の残個数が一目でわかる

飾ることで、ガス缶の残個数も確認でき、いざというときに「在庫がない」と慌てなくてもすむ。充電式のランタンも気がついたら、充電できるようにスタンバイしている。

クッカーなどの調理器具や水筒、調味料も飾って収納することで、登山計画に合わせて必要なだけピックアップできるので、装備に過不足がない。筆者は卵ケースやランタンをよく忘れるので、あえて見せるようにした。

紛れ込みやすい、スリングやカラビナも飾ることで紛失を防げる。使用頻度の低いヘルメットも見えることで忘れ物予防になり、乾きづらい水入れは、乾かしながら収納できる。筆者の場合、以下の5つを基準に登山道具を飾って収納している。

・頻繁に使う:水筒、クッカー、カトラリー
・忘れやすい:卵ケース、ヘルメット、水入れ、ランタン
・失くしやすい:カラビナ、スリング、バーナー
・しまいにくい:スノーシュー、ピッケル、ワカン、ヒップソリ
・残量が知りたい:ガス缶、調味料

飾れるスペースは家庭によってさまざまかと思うが、まず何を見せるか、何を見せないか選別するところからやってみよう。

アイゼンやペグなどはカゴに入れて収納

■収納ポイント2 テントやタープ、シュラフなど大型道具はクローゼットに収納

使用頻度の低い、テントやタープ、シュラフ、大型ザック、靴などはクローゼットに収納。シュラフは保管袋へ入れ、テントマットも広げることで品質を長持ちさせられる。

クローゼットの下段に大型テントやタープを収

大型テントやタープなどは、年に数回しか使用しないため、クローゼットの下段の見えにくい場所に収納している。

登山靴も下駄箱に入れると場所をとるため、洗ってクローゼットに収納。このとき、中敷を立てることで、靴の通気性がよくなり、登山靴の劣化を防げるのでおすすめ。

■収納ポイント3 小物類は引き出しに収納

小物類は引き出しにまとめて収納

手袋や帽子、アームカバー、手拭いなどの小物は、まとめて引き出しに収納。ポイントは引き出しを分けるのではなく、一段にすること。これにより小物が一目でわかり、量も管理できる。引き出しがいっぱいになったら小物が増えすぎているサインのため、古いものを処分するようにしている。

■あると便利! 登山道具の室内干しに突っ張り棒

下山して帰宅すると、夜遅くなることが多い。翌日は朝から仕事。朝早く起きてザックの中身を片付けるか、疲れた体で夜に片付けるか、筆者はいつも迷ってしまう。

そこでおすすめなのが、室内干しスペース。突っ張り棒を設置して、いつでも登山道具を乾かせるようにしておく。テント泊から帰宅した後も、シュラフやマット、テントを突っ張り棒に干すだけで、大きな装備が片付く。これだけで翌日の片付けが楽になる。

また、外干しすると、雨でテントやシュラフが濡れたり、風で飛んでしまうリスクもあるため、筆者は室内干しスペースを頻繁に活用している。

テント泊が多い時期は、この突っ張り棒がテントやシュラフ、マットの定位置に。下山して干したまま1週間過ごし、また週末パッキングの繰り返しになる。

■家族がいても、集合住宅でも工夫次第で登山道具は快適に収納できる

筆者は一人暮らしではない。4LDKのマンションに家族5人で住んでおり、自分の収納スペースは限られている。限られたスペースの中でいかに快適に収納できるか考えて試行錯誤した結果が、この方法である。

登山道具の収納に悩んでいるのであれば一度、自分の道具の棚卸しをしてみよう。その上で、飾れるスペースにどの道具を飾って収納するか考えてみよう。筆者は何を飾ろうかと、ワクワクしながら道具をピックアップした。

ちなみに筆者が道具を飾っているのは、玄関の下駄箱の上。筆者の家を訪れた人は一目で、家人の趣味がわかる。

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