修道女の口に「ポテチ」。あるCMにカトリック団体から批判、メーカーが広告を取り下げ

イタリアのポテトチップス「アミカ・チップス」のテレビコマーシャルが、カトリック教徒にとって「冒涜的」だとして批判が殺到した。

Instagram: @amicachipsofficial

コマーシャルは修道院を舞台にしおり、聖体拝領の儀式で、「ホスチア」という薄いパンとポテトチップスが入れ替わっている。

ポテトチップスを口に入れられて驚いた修道女と神父が祭壇の横に目をやると、修道院長がアミカ・チップスの袋を抱えてポテトチップスをほおばっているという内容だ。

聖体拝領とは、キリスト教カトリックのミサで重要な儀式だ。キリストの最後の晩餐を再現し、キリストの血と肉を表すぶどう酒とパンを神父が信徒に与える。

コマーシャルの内容がカトリックに対する尊敬に欠けており、「冒涜的」だとカトリック団体が非難した。

ガーディアン 紙によると、イタリア国内のラジオとテレビを監視するカトリック団体、AIART代表のジョバンニ・バッジョ氏が、コマーシャルは「何百万人ものカトリック信者の気持ちを害する」ものであり、「ポテトチップスと比較することで聖別された物体を矮小化する」行為だと批判した。

CNN によると、カトリック教会の新聞「アベニーレ」も、社説で「キリストの体がポテトチップスに成り下がってしまった」と書いた。

批判を受け、イタリアの広告自主規制団体IAPは、コマーシャルの放送を中止するようメーカーのアミカに命じた。

アミカはコマーシャルを取り下げ、声明 で弁明した。

「(IAPが引用した規則である)『道徳的、市民的、宗教的信念を侵害する』意図は、当時も今もありません」

「私たちはカトリック信者として、また信仰者として、聖体の深い意味をあざ笑うつもりは決してありませんでした」

サムネイル画像:Getty Images

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