米下院、ウクライナ・イスラエル支援を別個に審議へ

Patricia Zengerle Richard Cowan David Morgan

[ワシントン 15日 ロイター] - 米共和党のジョンソン下院議長は15日、イスラエルとウクライナへの支援を今週、別個の法案として審議すると述べた。

上院は約2カ月前に両国への支援を一体化した法案を可決している。

ジョンソン議長は15日夜の下院共和党の会合後、下院で計4本の法案を審議すると発言。イスラエル支援法案、ウクライナ支援法案のほか、台湾を含むインド太平洋地域の同盟国を支援する法案と、米国の国家安全保障上の優先事項に関する法案を審議する。

上院の法案は総額950億ドル規模。ウクライナ支援に600億ドル、イスラエル支援に140億ドルを充てるほか、中国が存在感を増しているインド太平洋地域の同盟国への支援や、国際人道支援も盛り込まれている。

ジョンソン議長によると、下院の新たな法案には上院の法案とほぼ同額の対外支援が盛り込まれるが、一部の支援を融資の形にするなど、上院の法案と異なる点もある見通し。

共和党は早ければ16日午前の法案公表を目指すが、採決までに72時間の審議期間を設ける。ジョンソン議長によると、採決は19日遅くになる可能性がある。

一部の下院議員は、上院を通過した法案をジョンソン議長が採決にかければ下院で賛成票が70%に達すると予測しているが、トランプ前大統領を支持する下院議員の多くは国内問題への支出を優先すべきだとして、ウクライナ支援に反対している。

共和党保守強硬派フリーダム・コーカスは15日、ウクライナへの支援ではなく、イスラエルへの支援を求めるとの声明を発表した。

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