筒香嘉智が解消するDeNAの“泣き所” リーグワーストの「64」…必然だった補強

DeNA・筒香嘉智【写真:荒川祐史】

DeNA左翼の「wRC+」はリーグワーストの「64」

DeNAは16日、筒香嘉智の獲得を発表した。5年ぶりの日本球界復帰。10年間プレーした古巣で再スタートを切る。ドラフト1位で度会隆輝が加入するなどチームは外野に陣容が揃っているように見えるが、左翼についてはリーグでワーストの数字。課題改善に合致した補強とも言えそうだ。

14日時点でDeNAは14試合を行い、左翼は佐野恵太が10試合、関根大気が2試合、梶原昂希とドラフト6位の井上絢登(登録は内野)が1試合ずつ先発出場している。セイバーメトリクスの観点からプロ野球の分析を行う株式会社DELTAによると、打撃での得点貢献を平均基準で指数化した指標「wRC+」で、DeNAの左翼手は64。リーグ最下位になっている。

リーグの平均的な打者(投手を除く)を100としており、1位のヤクルトは156。以下、阪神の144、中日の111、巨人の77、広島の76と続く。ワーストのDeNAは、ヤクルトや阪神の半分に満たない数字になっているのだ。

14日時点で1軍登録されている外野手は他に桑原将志と楠本泰史。DeNAで通算977安打、205本塁打を放った筒香の加入はチームにとって大きな補強であり、他の選手へのこれ以上ない刺激にもなりそうだ。また、一塁のタイラー・オースティン内野手は12日に負傷で登録抹消。一塁もこなせる筒香の加入は大きい。かつての主砲加入で、チームがどう変わっていくかも注目だ。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。

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