老後は家賃をかけずに生活している人が多い
総務省統計局が公表している「家計調査報告 【家計収支編】 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上単身者の生活費内訳は次のとおりになります。
図表1
総務省統計局 家計調査報告 【家計収支編】 2023年(令和5年)平均結果の概要
住居費は全体の8.6%を占め、消費支出合計14万5430円に対して1万2564円です。もし賃貸物件に住んでいれば、1万円前後ではなかなか住む場所が見つからないでしょう。
この金額から推測されることは、老後は「持ち家に住んでいるため家賃がほとんどかからない」という人が多いのではということです。38歳で今後も独身でいることを決めるなら、家を購入し住居費を抑えると老後の支出を大きく減らすことができます。
マンションと一軒家の違い
実際に家を購入しようと思った場合、マンションにするべきか一軒家にするべきか悩むケースは多いです。そこで、予算2000万円で田舎の物件を購入する際、それぞれのメリットやデメリットについて紹介します。
マンション
マンションのメリットとデメリットは図表2のとおりです。
独身でいようと決めても、何があるか分かりません。「やっぱり結婚しよう」、「親と同居したい」など、考えが変わることもあります。
マンションは購入後も比較的売買しやすく、ライフスタイルが変わった場合でも住み替えしやすい点が特徴的です。
図表2
筆者作成
一軒家
一軒家のメリットとデメリットは図表3のとおりです。
土地も住居も自分のものになる分、ペットを飼ったり、庭を持ったり、マンションではできない暮らしが実現しやすくなります。
ただし田舎の一軒家で1人暮らしをする場合、エリアによっては家と家の距離が離れている可能性もあります。プライバシーが守られる反面「なにかあった時に気付いてもらいにくい」という危険性もあるため注意が必要です。
図表3
筆者作成
女性の1人暮らしにおすすめなのは?
「老後に女性が1人暮らしをする」と考えると、気になるのは安全面や防犯面が挙げられます。マンションの場合は、同じマンションに住む住民と交流することができる点や、足腰に負荷の少ないエレベーターなどを利用して住める点は女性の1人暮らしにおける住みやすさにつながるでしょう。
また、考えが変わって「別の場所に住み替えたい」と思っても、比較的身軽なのはマンションとなります。どちらにも魅力的な部分はありますが、「老後1人暮らしをする」と考えた場合おすすめなのはマンションでしょう。
この機会に安心して老後の生活を送れるように、ぜひ「どんな家でどんな暮らしをしたいのか」について考えてみてください。
出典
総務省統計局 家計調査報告【家計収支編】2023年(令和5年)平均結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー