須藤元気氏 〝チャリンコ握手1万人大作戦〟で無党派層に「諦めてはいけない」と訴え

自転車で江東区内を走りまくる須藤元気氏

衆院東京15区補欠選挙に〝完全無所属〟で立候補した元格闘家で前参院議員の須藤元気氏は16日、選挙戦をスタートさせた。

同選挙区は政治とカネの問題で永田町から退場を余儀なくされた柿沢未途氏の辞職に伴い行われている。

候補者たちの多くは通常の選挙戦で見られる遊説カーのスピーカーから支持を訴え続けるド派手な選挙戦を展開。一方、須藤氏は自転車でヘルメットにたすきの〝チャリンコ握手1万人大作戦〟を決行中だ。

格闘家時代には〝変幻自在のトリックスター〟の異名で知られ、派手な入場シーンがファンたちの間で伝説になった須藤氏にしては、あまりに地味な選挙戦ではないか。記者が直撃すると…。

これに須藤氏は「見てください、江東区は選挙カーだらけでしょう?」と指をさした。続けて「大きな街宣車3台借りたら1000万円は軽く超えます。これが裏金議員がのさばり、増税金満政治に陥る原因です。僕がチャリンコで勝てば、選挙に金が掛かるという永田町の常識は崩れます。有権者の意識が『選挙は金をかけず自転車でやるべき』と変わることによって、全候補者がチャリで走り回ることになれば政界が名実ともに若返るでしょう」と答えた。

政治に興味が向かない有権者に対しては「僕がいつも伝えていることですが何かを変えようとする時は、『まず、自分から変わる』、そして、『挑戦し続ける』です。政治が変わらないという観念が現実に反映されます。自分たちで変えると決意すれば、その観念が現実に現れるでしょう。諦めてはいけないんです」と力強く訴えた。

政界カムバックに向けて野生の力をみなぎらす須藤氏。消費税、インボイス制度廃止、喫緊の課題は数えあげたらきりがない。衆院議員になったとして須藤氏が最初に取り組みたい政策は何か。

「まずはインボイス制度の廃止です。江東区の事業者さんからインボイス本格化なら廃業しなければならないと相談を受けます。国はインボイス導入で赤字企業を潰して生産性を高める方針ですが、僕はそんなものより庶民の生活が大事だと思ってます。普通の人は、生産性のためでなく、生活のために働いているからであり、それを守るのが僕の仕事だと思っています」と須藤氏は意気込んだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社