輪島、全市民に4万4000円 災害義援金、給付金は6000円

  ●手続きは不要

 輪島市は16日、市に寄せられた能登半島地震の災害義援金の配分について、全市民に1人当たり4万4千円を贈ることを決めた。被害の程度を問わない一律配分とし、一部損壊や準半壊など被害が比較的軽い市民を含め、生活再建を支援する。義援金とは別に生活支援臨時給付金を1人当たり6千円支給することも決め、金額は合計5万円となる。

 市には3月末時点で12億4244万円の義援金が寄せられた。今回の配分総額は9億6800万円と見込まれ、残額は今後、追加配分する。

 市によると、被害程度に応じた配分にすると、被害が比較的軽い市民への配分額が少なくなる。しかし、被害が軽い市民も住宅の修理や生活再建へ資金が必要となる一方、仮設住宅などに入居できないなど支援は少ない。こうした事情を配慮して一律配分とした。

 送金には、石川県が能登6市町の全住民に一律5万円を配る義援金のデータを使って振り込むため、輪島市での手続きは不要。準備ができ次第、支給を始める。生活支援臨時給付金は市予算から支出する。

 能登半島地震の市町による義援金配分は、被害が大きかった奥能登4市町では珠洲市に続き2番目。珠洲市は4月10日から配分を始め、被害の程度に応じて人的被害を2段階、住家被害を6段階に分け、最大で住家全壊の50万円を支給している。羽咋市も3月22日に配分を始めた。

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