障害を持つ女性と生け花の第一人者が共同制作 刺しゅうアートを総合支援学校に寄贈

障害を持つ女性と生け花の第一人者が共同制作した刺繍アート作品が完成し、岩国市の総合支援学校に寄贈されました。

青い鳥や色とりどりの花のほか、自分の中で自然と生まれてきた詩も、刺繍で表現されています。

パステルで描かれた模様の上に、10枚の刺繍が並べられた作品。

刺繍を手掛けたのは、自閉傾向の知的障害がある、久米文子さんです。

周南市の就労継続支援事業所で日々、帆布のバッグなどに独創的な刺繍を施し続けています。

(久米文子さん)

「お花、鳥、蝶々の刺繍を頑張ります」

今回の作品は、久米さんと親交があり、華道の家元=池坊・アメリカ事務所の所長を務めるなど、国内外で生け花を手掛けてきた蔵重伸さんとの共同制作です。

蔵重さんは、目には見えない久米さんの「花」を美しく生けようと、刺繍の配置などに工夫を凝らしたということです。

(池坊岩国支部 蔵重 伸 支部長)

「人が醸し出す花、人の心を動かす花も本当の、誠の花」

作品は久米さんの母校・岩国総合支援学校に寄贈され、玄関付近に飾られます。

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