英国演劇賞で『SHERLOCK/シャーロック』対決を制したのは…

「イギリス版トニー賞」とも言われ、英国の演劇界で最も権威があるとされるローレンス・オリヴィエ賞。その受賞結果が明らかになり、ドラマファンにおなじみの顔ぶれも栄冠を手にしている。AP通信が伝えた。

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マイクロフトがモリアーティを退ける

名優ローレンス・オリヴィエの名前を冠した同賞。最優秀男優賞は、『ワーニャ』のアンドリュー・スコット(『SHERLOCK/シャーロック』)、『マクベス』のデヴィッド・テナント(『グッド・オーメンズ』)、『ディア・イングランド』のジョセフ・ファインズ(『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』)、『A Little Life(原題)』のジェームズ・ノートン(『グランチェスター 牧師探偵シドニー・チェンバース』)を抑えて、『The Motive And The Cue(原題)』のマーク・ゲイティス(『SHERLOCK/シャーロック』)が受賞した。アンドリューとマークは『SHERLOCK』でモリアーティ、マイクロフトを演じていた。

一方の最優秀女優賞に輝いたのは、『ドリアン・グレイの肖像』で26ものキャラクターを演じるという「これまでやった中で最も大変な仕事」をこなしたセーラ・スヌーク(『メディア王 ~華麗なる一族~』)。ほかには、『Plaza Suite(原題)』のサラ・ジェシカ・パーカー(『SEX AND THE CITY』)、『メディア』のソフィー・オコネドー(『窓際のスパイ』)、『The Hills of California(原題)』のローラ・ドネリー(『アウトランダー』)、『Shirley Valentine(原題)』のシェリダン・スミス(『カルテット! 人生のオペラハウス』)がノミネートされていた。

映画やドラマの世界でも活躍するサム・メンデス(『アメリカン・ビューティー』『ナイトメア』)やスティーヴン・ダルドリー(『リトル・ダンサー』『ザ・クラウン』)も候補だった最優秀演出賞を手にしたのは、1950年のビリー・ワイルダー監督映画『サンセット大通り』に基づくミュージカル『Sunset Boulevard(原題)』のジェイミー・ロイド。過去にはトム・ヒドルストンやマーティン・フリーマン、ジェームズ・マカヴォイ、キット・ハリントン、エミリア・クラークらと一緒に仕事をしてきたロイド。次回作は『ロミオとジュリエット』で、ロミオをトム・ホランドが演じることが決まっている。

また、Netflixの人気ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』の前日譚を描く舞台『Stranger Things: The First Shadow(原題)』が最優秀エンターテインメント/コメディ賞に選ばれた。

授賞式のプレゼンターにはドラマや映画でもおなじみの面々も名を連ねており、マイケル・シーン、ブライアン・コックス、ビリー・クラダップ、リチャード・E・グラント、カーラ・デルヴィーニュ、ドミニク・ウェスト、エイドリアン・レスターらが来場した。

今年最多11ノミネートを記録した『Sunset Boulevard』は、前述の演出賞を含む7部門を受賞。主演を務めた歌手ニコール・シャージンガーもミュージカル部門の最優秀女優賞を獲得した。アメリカのケンタッキー州で育ち、「歌手になってミュージカルに出ることを夢見てきた」という本人はInstagramにトロフィーを手にした画像などを投稿し、「自分はオリヴィエ賞受賞者だと言えることを誇りに思う」と綴っている。

なお、『ワーニャ』は5月24日(金)より、『The Motive and the Cue』は7月5日(金)より、ナショナル・シアター・ライブ2024の作品としてTOHOシネマズ 日本橋ほかにて公開予定。(海外ドラマNAVI)

参考元:AP通信、英Radio Times

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