スリランカ、債務再編で債権者と合意できず IMF融資に暗雲

[コロンボ 16日 ロイター] - スリランカ政府は16日、約120億ドルの債務再編で債権者と合意できなかったと発表した。

ロンドン証券取引所に提出した文書で「運営委員会は、制限付き協議の延長に同意しなかった」とした。

スリランカは、国際通貨基金(IMF)と世界銀行の春季総会の開催地の米ワシントンで協議したが債権者が今月提示した債務返済案で合意できなかったとした。

債権者の提案がIMFの債務分析と異なっていたことが理由。また、マクロ連動債を通じて返済を同国の将来のマクロ経済成長に連動させるという債権者の計画を再編計画にどのように盛り込むかについても物別れに終わったという。

債権者との基本合意は、29億ドルのIMF融資プログラムの第2次審査を経て約3億3700万ドルの融資実行の承認を得るために必要だった。

スリランカは、第2次審査を控え、できるだけ早期に債権者との協議を続けたい意向を示した。

株式調査会社CALグループのチーフストラテジスト、ウデシャン・ジョナス氏は、6月までにIMFの審査を完了させることは難しくなったと指摘した。

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