春の観光シーズン目前に奥日光・中禅寺湖に異変 水位が低下する異常事態

とちぎテレビ

まもなく本格的な春の観光シーズンを迎えますが、奥日光では中禅寺湖の水位が低下する異常事態が起きています。観光の目玉の遊覧船の運航を一部変更するなど、観光業などに影響が出ています。

中禅寺湖は、毎年冬の間に水位が低下し、春から回復しますが、去年の秋から雨が少なかった影響か、2024年はいつもの年以上に水位の低下が著しいということです。

栃木県日光土木事務所によりますと、水位が最も下がったのは3月下旬で、いつもの年と比べておよそ90センチも低くなりました。4月上旬の雨などで、15日までにいつもの年よりおよそ50センチ低いところまで、回復しましたがまだまだ水位が低い状況です。

こうした中、中禅寺湖の観光の目玉の一つで、19日から運航をスタートする遊覧船は、コースを変更することになってしまいました。

遊覧船を運航する東武興行の日光事務所は、通常4つある桟橋のうち「菖蒲ケ浜」と「大使館別荘記念公園」の2カ所は接岸せずに、乗り降りしないで通過する特別運航にすることを決めました。5月の末までの予定で「船の駅中禅寺」を出発し「立木観音」の桟橋を経由して、船の駅に戻るコースになります。

一方、中禅寺湖のレジャーのひとつで、4月1日に解禁したマス釣りについて、中禅寺湖漁業協同組合の福田政行組合長は、魚の釣れ具合にほとんど影響はないといいます。

しかし、20日に解禁になるボートでの釣りは、水位の低下でボート降ろしと、湖面までの距離が長くなり、ボートを運ぶことが大変になると話しました。

© 株式会社とちぎテレビ