『366日』第1話完全版
12年前。高校2年生で吹奏楽部に所属する雪平明日香（広瀬アリス）は、高校野球県大会の応援スタンドでバッターボックスに立つ水野遥斗（眞栄田郷敦）を応援していた。
明日香にとってそれは、今も思い出す、かけがえのない日々。
遥斗の実家はお好み焼き店「てるちゃん」を営んでおり、明日香は同じ吹奏楽部の下田莉子（長濱ねる）、野球部の小川智也（坂東龍汰）、吉幡和樹（綱啓永）ら仲間たちとよく集っていた。
明日香は遥斗に対してひそかに思いを寄せていたが、高校時代にその思いを伝えることはできなかった。
同窓会で運命の再会！？
そして現在、明日香は大学を卒業後「オカベ音楽教室」の受付として働いている。
ある日、莉子と飲みに行った明日香は、高校の同窓会が行われることを知らされる。明日香たちが通っていた龍ヶ崎高校の廃校が決まったため、その前に集まることになったのだ。
莉子は“智也たちは来るが、遥斗は来ない”と言い、明日香の顔をうかがう。「残念？」と尋ねる莉子に、明日香は「別に」とそっけない。
同窓会の当日、地元の駅に降り立った明日香は、町並みを懐かしみながら高校へ。教室に入ると、明日香は集まった莉子や智也たちと近況などを語り合う。
そんな時、明日香はスカートにジュースをこぼされてしまった。
水場にシミをとりにいった明日香は、渡り廊下を歩いていると「久しぶり」と声をかけられる。振り向くと、そこには来ないはずの遥斗がいた。
連絡先を交換する明日香と遥斗
明日香たちは2次会で「てるちゃん」へ。そこで明日香は遥斗が東京に転勤になり、初出店する店のプロデュースを任せられたことを知る。
また、店に設置されていた古いガチャガチャを回す明日香と遥斗。お揃いのキーホルダーを手に入れ、楽しそうに笑う遥斗と、明日香は連絡先を交換した。
東京に戻り、遥斗にメッセージを送ろうとするが勇気が出ない明日香。それでも意を決して送ってみるが、既読スルーのまま。
そんな折、音楽教室に通う静原吾朗（前田公輝）の忘れ物に気づき、明日香は届けに行く。静原と話す明日香は、誰かに見られている気配を感じ…。
遥斗がプロデュースするお店へ！
帰宅した明日香は、莉子から同級生だった鮫島健司（佐藤景瑚）の芝居を見に行かないかと誘われる。
しかし、約束の当日、明日香が鮫島の芝居を見に行くと、直前に莉子から行けなくなったと連絡が。仕方なく、1人で劇場に入った明日香の隣に、鮫島から誘われていたという遥斗が座った。
芝居を観終えた明日香と遥斗は食事へ。
明日香が、同窓会で話していた新しく準備している店はどんな店かと遥斗に尋ねる。すると、遥斗は明日香を準備中の店に連れていく。まだ、ガランとした店内で、遥斗は明日香に完成後の様子を説明し、壁には大きなアートを飾るとうれしそうに話した。
どんなアートかと聞く明日香に対し、見たら絶対に感動すると遥斗は言う。
その後、2人が川沿いを歩いていると遥斗のスマホに智也から着信が。智也は、遥斗から明日香に代わってもらい、2人を冷やかす。とっさに否定する明日香だったが…。
12年越しの思いを打ち明ける時
智也からの電話を切った明日香は、勇気を出して遥斗に告げる。
東京の大学を受けたのは、遥斗も行くと思ったから。卒業式の日に告白しようと思ったのにできなかったのは、遥斗が別の女の子から花束を受け取るのを見てしまったから。高校を卒業してからも、ずっと遥斗のことを思っていた、と。
突然の告白を明日香が謝ると、遥斗は誤解だとあの時の事情を話した。そして、遥斗は明日香と再会できたのはうれしかったと言う。
だが、遥斗も誤解していた。明日香からの連絡に返信できなかった遥斗は、直接話そうと会いに行ったものの、そこで、明日香が静原と親しげに話しているのを見てしまっていた。
勘違いだと静原との関係を否定する明日香に、遥斗も告白。
12年越しの片思いが、両思いであることを知った明日香と遥斗。改めて、これから始めてみないか告げる遥斗に、明日香も応じる。それから2人は、夜が明けるまで11年の空白を埋めるかのように語り合った。
初デートの約束をする2人だが…
そして、翌日の日曜日にスカイツリーを見にデートに行くことに。しばしの別れを惜しむ2人は、どちらからともなく唇を重ね、これからはずっと一緒にいようと約束する。
帰宅した明日香は、莉子に遥斗と交際することになったと報告。莉子が智也に伝える。それぞれの日常の中、莉子と智也はようやくカップルになった明日香と遥斗の幸せを願う。
日曜日。明日香はウキウキと遥斗との待ち合わせ場所へと向かう。そんな明日香を、通りかかったタクシーの後部座席から、今は仲間たちと疎遠になっている和樹が見ていた。
一方、やはり待ち合わせ場所へと向かう遥斗は、野球のユニホーム姿の少年とぶつかってしまう。お互いに怪我などないことを確認した遥斗が去り行く少年を見送っていると、木に引っかかった風船を柵から身を乗り出して取ろうとするではないか。
危険を感じた遥斗は、少年の身体を抱えて助ける。しかし、遥斗自身は転落してしまった。
待ち合わせ場所に着いていた明日香は着信した連絡に驚き、走り出し…。
