米BofA、第1四半期は減益も予想上回る 投資銀行部門が好調

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米金融大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)が16日に発表した第1・四半期決算(3月まで)は減益となったが、市場予想は上回った。貸倒引当金の積み増しが重しとなったものの、投資銀行部門が好調だった。

投資銀行部門の手数料収入は前年同期比35%増の16億ドルとなり、金利収入の減少を一部相殺した。

一時項目を除く1株利益は0.83ドル。アナリストの平均予想は0.76ドルだった。

セールスおよびトレーディング収入は2%増の52億ドル。株式が15%増、債券・為替・コモディティー(FICC)が4%減だった。

第1・四半期の貸倒引当金繰入額は13億ドルと、前年同期の9億3100万ドルから増加した。

回収の見込みがない純貸倒償却額は15億ドル。主にクレジットカード関連の損失が影響した。前年同期は8億0700万ドルだった。

消費者銀行部門の収入は5%減の100億ドル。預金残高が減少した。

純金利収入(NII)は3%減の140億ドル。預金コストの上昇と融資の低調な伸びを受けた。

投資会社ランニング・ポイントの最高投資責任者(CIO)、マイケル・アッシュレイ・シュルマン氏は「バンク・オブ・アメリカだけでなく、他のほとんどの銀行にとっての主な経済的影響は、米連邦準備理事会(FRB)による利下げが当初予想されていたほど速いスピードで行われない可能性があることだ」と指摘。「そのため、不動産部門を中心に消費者や企業の支払遅延やデフォルト(債務不履行)が増加する可能性がある。1四半期だけ好調でも、こうしたマクロ的な懸念を払拭することはできない」と述べた。

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