和倉で建物修繕の動き ホテル海望が外壁工事

外壁の修繕に着手したホテル海望=七尾市和倉温泉

 七尾市和倉温泉の宿泊施設で、地震による損傷が少ない建物を修繕する動きが出てきた。ホテル海望は16日までに外壁工事に着手、のと楽は月内に補修計画をまとめる。一般向けに日帰り入浴の再開を模索する旅館もあり、湯のまちが建て直しへ着実に歩を進めている。

 7棟に約80室を備えるホテル海望は、基礎がゆがんだ旧耐震基準の4棟を取り壊す方針。残る3棟はひび割れた外壁の補修を始め、温泉や水を引き込む配管などの修繕も急いでいる。

 復旧に携わる業者に客室の提供を始めたのと楽は、詳細な補修計画の調査を進め、5月以降の修繕を予定する。宝仙閣は水道配管などを直し、男女の大浴場に温泉が戻った。今後は宿泊する業者向けの弁当提供や一般の日帰り入浴の受け入れ再開を計画している。

 和倉温泉にある22軒の旅館・ホテルは今も休業が続く。ホテル海望の田中道夫社長は「和倉の復活に向けて各旅館ができることを進めていきたい」と語った。

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