【日本ハム】新庄監督〝誤解〟招いてインスタ炎上 「一軍聖域」撤廃…昨季までと違う勝利への執念

思わぬ誤解をされてしまった日本ハム・新庄監督

日本ハム・新庄剛志監督(52)のパフォーマンスに関する「ある発言」がファンの間で物議を醸している。

事の発端は15日に自身のインスタグラムで言及した「ハイタッチ」についてだった。今季から新庄監督は試合前のメンバー表交換の際に、相手監督や審判と握手する代わりにハイタッチであいさつを交わしている。指揮官なりのファンサービスの一環で、開幕前には「戦う前にハイタッチをすると(試合)全体が一つになってくる感じがするから」と説明。あくまでも選手やチーム関係者、ファンが気持ちよく試合に臨むために発案したことと強調していた。

ただ、同日のインスタでは「試合を盛り上げたい」との熱い思いが高揚してしまったのだろう。ハイタッチを含めた自身のパフォーマンスに「審判の方たちに注目が集まることの喜び。勝ち負けよりも全員でこの試合を盛り上げ、良いゲームをつくっていくため」と改めて説明したため、一部ファンが「『勝ち負けよりも』ということは勝敗は度外視なのか」と激怒。瞬く間にインスタが炎上してしまったのだ。

確かに「勝ち負けよりも」という表現は、勝利に飢える日本ハムファンなら聞き捨てならないかもしれない。だが、今季の新庄監督はその「勝利」のために、ここ2年間にはなかった厳しい姿勢も見せている。その象徴が「一軍聖域」の撤廃だ。

過去2年間は若手育成や底上げのため、結果が出ない選手でも一軍に残す恩情も見受けられた。ところが今季は違う。昨季一軍にフル帯同させた江越を今月8日に二軍降格。12日には主軸候補だった野村にもファーム行きを通告した。

投手陣にも容赦なく、先発ローテーションの一角だった上原や根本も不調と見るなり、迷わず二軍降格させている。「もうみんなにチャンスは与え続けたから」と開幕直後から口癖のように語る指揮官。この姿勢こそ勝利へのこだわりの表れだろう。

すでに誤解を招いたインスタの当該部分は削除され、チームも16日のソフトバンク戦(エスコン)に5―1で快勝した。カード初戦をものにして勝率を5割に戻した新庄監督は「ヨッシャー!」と大喜び。ただ、初戦に勝利しても2戦目に敗れるケースが続いており「明日が大事ね。ホント。明日ちょっと、応援しておいてください。マジで、頼みますよ。マジで、マジで(笑い)」とテンションは高い。ファンは指揮官とナインを信じて声援を送り続けるしかない。

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