ピンクの花といえば、甘くラブリーな印象からエレガントな華やかさまで、幅広いニュアンスがあります。だからピンクの花は大人気! 春本番を迎え、園芸店にはピンクの花々が種類豊富に並びます。お気に入りの花で庭やベランダを彩りませんか。
★ゼラニウムを咲かせよう★
春を甘く、エレガントに彩るピンクの花10選
主役になる“春の貴婦人” 【シャクヤク】
草丈:60~100㎝
「立てばシャクヤク」と、美人のたとえに謳われてきた花。ボリュームのある翁咲きや茶花で愛されるシンプルな一重咲きなど、花形も多彩で切り花でも人気です。冬は地上の茎葉が枯れますが、春に赤い芽吹きを見せる丈夫な多年草。エレガントな主役になる花を大型連休ごろに咲かせます。
夏越し可能な宿根タイプも登場【ネメシア】
草丈:15~40㎝
やや華奢な印象の一年草に、茎がしっかりして夏越しできる春・秋咲きの多年草が加わりました。ピンク以外にもパステルカラーの花色が豊富で、寄せ植えや花壇の縁取りにぴったりです。秋~春は日当たりで、宿根タイプは夏は風通しのよい半日陰が適し、戸外で冬越しできます。
ふんわり咲いて春らしさ満喫【モモイロタンポポ(クレピス)】
草丈:20~30㎝
タンポポそっくりの花がふんわりと次々に咲きますが、タンポポとは別属の植物。暑さ寒さに弱いため、秋にタネをまく一年草として扱われ、春に苗が流通します。花後にタンポポと同じような綿毛のついたタネができるので、それをまくと10月ごろまで繰り返し花が楽しめます。
群植すると春霞のような趣【プリムラ・マラコイデス】
草丈:20~40㎝
中国原産のプリムラで、全草に白い粉がふくことから化粧桜という和名があります。日本原産のサクラソウに似ていますが、日本の暑さに耐えられないため一年草扱いです。ただし、こぼれダネでふえることもあります。1株から何本も花茎が上がり、群植すると春霞のようなシーンが楽しめます。
切り花で人気の花が庭でも逞しく【ガーベラ】
草丈:15~50㎝
1輪でも目立つので切り花の人気が高く、園芸では草丈の低いポット苗が出まわってきました。しかし、近年は庭植えでも草丈30㎝以上の株に育ち、春だけでなく秋まで繰り返し咲いて存在感を発揮。次々咲かせるには日当たりのよさが大切で、水はけよい環境を好みます。
つるを生かして立体的な花飾りを【スイートピー】
草丈(つる伸び):20~200㎝
スイートピーも長い花柄(かへい)をもつ高性種が切り花で人気ですが、園芸用には巻きひげで絡みながら成長するものと巻きひげのないコンパクトなタイプがあります。巻きひげタイプは鉢や庭に支柱を添えて植えつけ。誘引しなくても巻きひげが勝手に巻きつきます。
株を覆うほどの花つきのよさ【マーガレット】
樹高:30~80㎝
カナリア諸島原産の常緑低木。ポンポン咲きなど、多彩な花形があって、株を覆うほどの花つきが見事です。寒さにはやや弱いものの、関東地方より西の暖地では戸外で越冬。早春から初夏まで咲き続けます。花後や秋に緑葉が残る位置で切り戻して姿を整え、植え替えましょう。
風に揺れる野の花を思わせる【リナリア】
草丈:20~80㎝
ヒメキンギョソウとも呼ばれる一年草と、高性の宿根リナリアがあります。春の花には少ない縦のラインの花穂が目立ち、風に揺れてやさしい雰囲気。ところが、茎が倒れてもわき芽が伸び出るほど強健です。チッ素過多になると倒れやすいため、一年草に追肥は施しません。
横に広がって花壇を埋め尽くす【シレネ‘ピンクパンサー’】
草丈:20~30㎝
多くの仲間があるシレネのなかで、北米原産種のカロリニアナが‘ピンクパンサー’と呼ばれます。横に広がって育つ株を、覆いつくすようにピンクの花が咲きこぼれます。多年草ですが、日本の夏が苦手なので一年草扱い。それでもこぼれダネで開花することがあります。
個性的な花形が印象的【セイヨウオダマキ(アキレギア)】
草丈:30~60㎝
日本原産のミヤマオダマキなどに対して、欧米原産種の多彩な交配種をさします。冬は地上部がほぼ消えますが、寒さに強い多年草。反面、高温多湿にはやや弱く、うどんこ病などが発生しがちです。日本原産種に比べて大型で存在感があり、日陰でも大株に育ちます。
ピンクの花の楽しみ方
春爛漫を迎えて、手に取りたいピンクの花が見つかりましたか?
ピンクの花にアクセントを添えたいときは、同系色の赤や紫の花を組み合わせると互いが引き立ちます。ピンクとピンクの間には白い花やシルバーの葉ものを添えると、ソフトでより明るい感じに。銅葉をさし色にすれば、甘さを抑えて大人っぽい雰囲気に仕上がります。
ハンギングバスケットや吊り鉢にあふれんばかりの花を育てて、ベランダや庭先を飾ると華やかですね。玄関先にはちょっと大きめのコンテナで高さの違うピンクの花々と銅葉などを組み合わせると、視線を引きつける花飾りができあがります。