阪神高速会社/4号湾岸線大浜~泉大津間11・1キロ、リニューアル工事に着手

阪神高速4号湾岸線のリニューアル工事が16日午前4時に始まり、阪神高速道路会社は報道関係者に現場を公開した。工事区間は大浜出入り口~泉大津出入り口間の11・1キロ。開通から30年以上が経過し、鋼床版に亀裂が入るなど損傷が発生しており、耐久性を向上させるため、舗装の全面打ち換えや伸縮継ぎ手の補修などを行う。事業費は約50億円。
同工事は道路構造物を長寿命化する「高速道路リニューアルプロジェクト」の一環。大浜~出島間は1987年3月、出島~泉大津間は93年11月にそれぞれ開通したが、通行止めによる大規模修繕工事を一度も実施しておらず、他の区間に比べてポットホールなど舗装の損傷が目立っている。
そのため、鋼床版の区間では鋼繊維補強コンクリート(SFRC)に置き換えることで強度を高め、コンクリート床版は浸透性の高い1次防水層と2次防水層を組み合わせた高性能床版防水を実施する。全面的に打ち換える舗装は約24万4000平方メートル。案内標識は超高輝度反射シートを採用した標識板に取り換え、夜間の視認性を高める。
泉大津PAは3階の大型車専用駐車場を海側と陸側を合わせて10台分増やし、駐車台数を72台にする。建物側には大型バスの優先マスを設ける。駐車場の照明のLED化やトイレのリニューアルも行う。
施工は大林道路、世紀東急工業、鹿島道路、NIPPOらが担当する。
阪神高速会社大阪保全部保全管理課の安積恭子さんは「高速道路の利用者や周辺に迷惑をかけるが、通行止めにすることで道路がきれいになるので協力してほしい」と話している。

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