【西武】6連敗で最下位転落 得点力不足が招く投打共倒れの〝最悪シナリオ〟

西武・増田達至

西武は16日のロッテ戦(ZOZOマリン)で延長11回の末、3―4とサヨナラ負けを喫した。6番手・増田達至投手(35)が岡大海外野手(32)に痛打され、この日も白星をつかめなかった。

これで悪夢の6連敗となり、楽天と入れ替わって最下位へ転落。延長戦は昨年6月から12連敗で、1点差試合も今季6連敗となった。接戦でのもろさにまるで歯止めがかからない。

相手指揮官の吉井監督から「相手ピッチャー(増田)が11回に出てきた時に(昨年2打数2安打の)岡と相性がよかったので岡まで回れ、と思っていた。回って打ってくれたのでよかったです」と思わず破顔一笑されるなど、明らかにベンチワークも空回りしている。

楽天、オリックス、日本ハムと開幕から3カード連続勝ち越しとなった7日の時点では貯金3を作り、ソフトバンクと並んで首位タイにいた。しかし以降はロッテとソフトバンク相手に6連敗。9日間で一気に奈落の底へと転がり落ちた。

この6連敗中の総得点はわずか9点で、とにかく打線がつながらない。1番打者は源田、コルデロ、外崎、そしてこの日の金子侑と固定できずに計24打数無安打が続いている。

明らかな貧打、投高打低のチーム編成には当初から「毎試合2―1や3―2を想定した試合はできない。6連戦に一度は打線で勝つ試合を作らないと投手陣が早い段階で疲弊してしまう」(首脳陣)と懸念されていた。それが早くも現実となっている。

毎試合のように「1点もやれない」という得点力不足の重圧が、今は防御率3・86まで悪化したブルペン陣の救援失敗につながっているのが現状。これが防御率1・70を誇る先発陣にも負の連鎖を及ぼすことになれば、投打共倒れの〝最悪シナリオ〟を招きそうな気配だ。

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