「昨日の練習でも退場を想定して...」早々の数的不利は“想定内”? 関根大輝が明かすアクシデント対策【U-23アジア杯】

早々の数的不利は“想定外”ではなかったようだ。

U-23日本代表は4月16日、カタール・ドーハで開催されているU-23アジアカップのグループステージ初戦でU-23中国代表と対戦し、1-0で勝利を収めた。

日本は8分に松木玖生のゴールで先制も、17分、振り上げた左腕が相手の首もとに入り、倒してしまった西尾隆矢が、VAR介入の末に一発レッドで退場に。1人少ない状況になると、ここから苦しい展開となった。押し込まれる時間が続き、セットプレーやクロスから何度もゴールを脅かされたのだ。

それでも、相手のCKから迎えたピンチにも、守備陣を筆頭に身体を張ってはね返し、最後まで耐え凌いだ。

【動画】西尾隆矢の1発レッドシーン
右サイドバックで先発し、フル出場を果たした関根大輝は、死闘となったこの一戦をこう振り返った。

「本当に良かったのは、あの前(西尾の退場の前)に1点を取れていたこと。正直、あそこから本当に苦しかったですけど、そのなかで、ピッチの中でも、みんながキャプテンかっていうぐらい喋っていましたし、近場の選手だけではなくて、ハーフタイムもロッカールームで、もう会話が絶えない状態が生まれていました。

本当にすごく良いチームになってるなと思いますし、結果もついてきたので、こういう大会は勝つことで次に繋がっていくと思うんで、そういう意味では良かったです」

苦しい時間を耐え抜けた要因はもうひとつ。普段からアクシデントを想定して練習を行なっていたことが助けになった。

「昨日の練習でも退場を想定して、セットプレー(の練習)はやっていたので、10人になっても、セットプレーで焦ることなく、相手の1本目のコーナーキックとかを見て、どこが危ないのかを中で声をかけ合って集中できていたので、そういうところは良かったかなと思います」

関根は「まさか起きるとは思ってなかったですけど、一応、想定外ではなかったんです」と語った。

取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)

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