「まさに最大の弱点だった」大谷翔平の世界で水原一平容疑者が有していた“絶大なパワー”を米メディアが指摘!「チーム大谷は再編される」

ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平をサポートする体制が再編されるようだ。米メディア『Sports Business Journal』が伝えている。

現地4月12日、大谷の元通訳で、その前日に米ロサンゼルスの連邦検察から銀行詐欺罪で訴追されていた水原一平容疑者が裁判所に出廷。複数の条件付きで保釈を認可された。

検察が公開した訴状によってさまざまな新事実が明らかとなり、いまだファンやメディアを驚かせている。そんななか、『Sports Business Journal』紙は「ミズハラのスキャンダルを受けて、(大谷の代理人事務所である)CAAはオオタニの側近グループを再編する予定だ」と銘打ち、米経済紙『The Wallstreet Journal』のリンゼー・アドラ-記者によるレポートを引用した。

記事ではCAAが大谷に対して当初、経理担当、財務担当、税理士、スポーツマーケティングの専門家、そして中心となる代理人らによる包括的なサポートを約束していたが、「いとも簡単にたったひとりの人物によって、オオタニを自由に活動させようとした組織が破壊された。CAAはそれを予測できなかったのだ」と指摘。そのうえで「まさに防御する砦の最大の弱点は、長年連れ添ったオオタニの通訳だった」と断じている。

さらに、「オオタニの世界にあってミズハラは究極の権力を与えられていた」と論じる。「訴状によればネズ・バレロ代理人でさえも、オオタニと直接話をしたりメッセージを交換する機会は限られ、たいていはミズハラを経由していたという。彼は単なる連絡係ではなく、CAAにおけるオオタニのスポークスマンだったのである」と論じ、増長していた“絶大なパワー”に言及している。
水原容疑者は大谷の口座から1600万ドル(約24億4000万円)以上を搾取したとされ、違法賭博による純損失額は4068万ドル(約62億円)に達しているという。ブックメーカーへの借金支払いだけでなく、価値の高い野球のトレーディングカード約1000枚を総額32万5000ドル(約4950万円)で購入しており、その資金も大谷の口座から捻出していた。

違法賭博の胴元に送金した当該口座に関して、水原容疑者は大谷の代理人や財務担当者らに「この口座に大谷は関与してほしくないと言っている」と嘘の情報を伝えて信じ込ませ、銀行口座にひもづく携帯電話番号とメールアドレスも自身がアクセスできるものへと変更していたとされている。

構成●THE DIGEST編集部

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