◆ 本来とは逆の右手で本塁ベースに触れる
甲子園で行われた伝統の一戦は、延長10回、1－1の同点で雨天コールド。阪神は1点を追う7回裏に、代走・植田海の好走塁で追いついた。
阪神は先発の村上頌樹が7回5安打1失点と力投するも、打線が6回まで無得点。それでも1点を追う7回、先頭の6番・ノイジーが左前打で出塁し、岡田監督は代走に植田を送った。植田は続く坂本誠志郎の犠打で二塁へ進み、一死二塁で8番・木浪聖也は投ゴロ。この打球で二走・植田は飛び出してしまったものの、二・三塁間で巨人野手陣の挟殺プレーを上手くかわし三塁へ生き残った。この間に打者走者の木浪も二塁へ進塁。一死二、三塁と一打逆転の好機を演出した。
続く代打・糸原健斗の右犠飛で、植田は本塁にヘッドスライディング。球審のセーフ判定に巨人ベンチはリクエストを要求したが、判定は覆らず同点となった。
16日放送のフジテレビONE『プロ野球ニュース2024』では植田の好走塁をピックアップ。現役時代、自身も走塁のスペシャリストとして名を馳せた高木豊氏は、「植田のタッチアップで何か気づきません？」と野村弘樹氏に質問。野村氏が「いい走塁ですけど特にないですよ…」と返答すると、高木氏は「これね、右手だけで行ってるんですよ。左手を隠してるんですよ」と、捕手のタッチをかわすために左手を引っ込め、セオリーとは逆の右手で本塁ベースに触れた走塁技術を絶賛した。
これに谷沢健一氏は「ケガしないかね？ 危ないよ」と心配顔。それでも高木氏は「危ないですよ。でもこれが『フォア・ザ・チーム』ですよ。（挟殺プレーで）粘ったところも含め、代走として素晴らしい」と繰り返し褒め称えた。
☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』
