サンフレ中野、センターバックで新境地 外国人FWらに屈せず奮闘

3バックの中央で奮闘する中野

 J1広島の中野がセンターバックとして新境地を開いている。負傷離脱の荒木に代わって、強力な外国人FWらに屈せず奮闘。「新たな自分が発見できている。試合ごとに自信になっている」。リーグ最少4失点と守備陣の一翼を担う。

 2年目の今季、開幕から右ウイングバックで出場し、3日の町田戦途中から3バックの中央へ。7日の湘南戦、13日の福岡戦でも1対1の強さを見せ、3試合2失点に貢献する。桐蔭横浜大時代に慣れ親しんだポジションだが、「FWの選手のスピード、体の大きさが違う。肉体より、頭の疲労がすごい」と試行錯誤する。

 ポジション変更は塩谷の進言があった。町田戦でスキッベ監督は当初、3バックの中央に塩谷、右に中野と指示。塩谷が、対人能力の高い中野の中央を提案し入れ替わった。塩谷は「実戦で代わりになることを示し、安定しているのは頼りになる」と目を細める。

 昨季は満田や塩谷が離脱して失速しただけに中野の台頭は大きい。チームは4勝4分けで2位。20日のアウェー札幌戦に備える。中野は「(佐々木)翔さん、シオさん(塩谷)をカバーできるようにレベルアップしないといけない。頼っているだけでは駄目」。5月に復帰が見込まれる荒木にも対抗心をのぞかせ、成長を約束した。

© 株式会社中国新聞社