4月に入り、ようやく春らしい陽気になってきた。家に閉じこもっているのはもったいないと、たまには家族や友人を誘って、釣りに出掛けようかと考え中の方も多いのではないだろうか。しかし、釣りに出かけて魚がまったく釣れず、自身の面目丸つぶれなんて事態は絶対に避けたいところだ。
そこで、今回はそんな心配をお持ちの方も安心して楽しめるルアー専門の管理釣り場「日本イワナセンター(以下イワナセンター)」を紹介したいと思う。群馬県沼田市の山中にある「イワナセンター」は、釣れる魚種の豊富さと、初心者でも数釣りが楽しめるとあって人気のフィールド。釣り未経験の家族や友人にも満足してもらえること請け合いのお出かけスポットである。
「イワナセンター」がどのような釣り場かを紹介するとともに、筆者が3月下旬に釣行した際の釣果(何種類の魚が釣れたのか)についてもレポートする。
■コンセプトは「誰でも釣れる」釣り場
「イワナセンター」の釣り場コンセプト。それはズバリ「誰でも釣れる!」である。ベテランだけが楽しめるのではなく、経験の浅い初心者はもちろんのこと、釣り未経験者でも誰でも釣りの楽しさが味わえる場所の提供を目指しているのだ。
公式ホームページには
・初心者やルアーが上手でない方、気軽にルアー釣りを楽しみたい方を応援します ・10万匹のトラウトがあなたの挑戦を待ってます ・釣り場には約20トンの魚が泳いでいます ・絶対釣果主義 …etc.
と記されており、「誰でも釣れる」環境が整っていることを強くアピールしている。
しかしそうは言っても、家族や友人は釣り初心者でルアーをキャストする(ポイントにルアーを投じる)こともできないし、難しいルアー操作ももちろんできない。たとえたくさん魚がいたとしても、釣るのは難しいのではないかと心配になる方もきっといるだろう。
そんな不安な気持ちにも「イワナセンター」はしっかりと寄り添ってくれる。その一例と言えるのが、釣り初心者でも簡単に扱える「爆釣仕掛け(しかも大物専用)」だ。筆者はまだ使用したことはないが、あきらかに釣り未経験であろう小さな子どもがこの仕掛けを使い爆釣している姿を何度も見ている。施設内で販売しているので、釣果に不安のある方は利用してみるといいだろう。
■釣れる魚種は日本一の20種類以上
「イワナセンター」は広大な敷地の中に自前の養魚場を所有している。そこでは過去50年以上にもわたり培ってきた養魚のノウハウを活かして多くの魚が育てられており、これまでに20種類以上の魚が釣り場に放流されてきた。
公式ホームページでは「イワナセンター」で釣れる魚が写真付きで紹介されており
「イワナ、ヤマメ、ニジマス、ギンザケ、イトウ、ブルックトラウト、ブラウントラウト、ジャガートラウト…… etc.」といった他所の管理釣り場でもお馴染みの魚はもちろんのこと
「上州サーモン、根利(ねと)サーモン、赤城サーモン、紅岩魚(べにいわな)、パールトラウト、アトラントラウト、スプレイク、レイクサーモン…… etc.」のように、その名前を聞いただけではどんな魚なのか想像できないのもたくさんいる。
筆者はいつかこれら全種類を釣りあげて、写真でその姿を見比べてみたいと願っているのだが、いまだに実現できていない。
※ 「イワナセンター」で釣れる魚の中には自然界にいない種もいるため、生体(生きたまま)での場外への持ち出しは硬く禁止されている。
■特徴ある大小11の池で釣りが楽しめる
「イワナセンター」の敷地内には、大小合わせて11の池が存在する。大物が放流されている釣りの難易度の高い池もあれば、初心者でも釣りやすい小さめのサイズが大量に泳ぐ池、さらにはいろいろな種類の魚が入っている池があるなど、各池にそれぞれ特徴があり自分好みの池を探す楽しみがある。
中には魚の持ち帰りが禁止されているリリース専用池もあるので、釣った魚を持ち帰りたいと考えている人は事前に釣り場の規則をしっかりと頭に入れておく必要がある。
・ZERO号池(第1エリア)とZERO号池(第2エリア):リリース専用池(魚の持ち帰りは禁止) ・1号池~9号池:魚の持ち帰りが可能 ※ただし、魚を生きたまま持ち帰ることは禁止
ほかにも、使用が禁止されているルアーやフック(ハリ)について、魚の扱い方と持ち帰り匹数制限などについて厳格な規則があるので、釣行を予定している方は同施設の公式ホームページをしっかりと確認していただきたい。
■とても美味しいと評判の「日本イワナセンター」の魚たち
「イワナセンター」の魚はとても美味しいので、常連客のあいだで人気が高い。その美味しさの理由は、水とエサにあるという。
飼育用の水は施設のすぐ横を流れる冷たい清流から引いており、付近に人家がないことから、そのまま飲用にできるほどきれいな水だそうだ。そしてエサは「日本イワナセンター」のオリジナルで、ニンニクなどの数種類のサプリメントとオイルが添加されている。こうした環境が肉質のいい健康的な魚を育んでいる。
釣った魚を持ち帰って食べたい人に向けて、事務所のすぐ横に魚を捌くための水場が設けられている。ウロコをとる金タワシや魚をさばくハサミなども用意されている。
■3月下旬に釣行。果たして何種類の魚が釣れたのか?
3月下旬、筆者はおよそ半年ぶりに「イワナセンター」を訪れた(7時間券を購入)。今回の釣行では、できるだけ多くの種類を釣りあげることを目標に掲げていた。筆者は過去に何度も訪れていながら、いまだ14種類の魚にしか出会えていない。たったの1種類でもよいので新魚種と出会えると嬉しいのだが……。
筆者が使用したタックルと道具は以下のとおりである。
【使用したルアー用タックル&道具】
・ロッド:管理釣り場用のトラウトロッド(硬さはウルトラライト) 1.5m ・リール:小型のスピニングリール 1000番 ・ライン:PEライン 0.3号 100m ・リーダー:フロロライン 4lb 1m ・スナップ:極小スナップ #00 ・ルアー:6cm前後のフローティングミノー ・フック:シングルのバーブレスフック ・ランディングネット:魚をすくうためのネット(ラバータイプ) ・フックリリーサー:魚に触れずにフック(釣り針)を外すための道具 ・フォーセップ:魚が針を飲み込んでしまった際に外すためのプライヤー
今回の釣行で釣れた魚は計36匹、魚種は9種類という結果となった。そのうちの1種である「紅岩魚(べにいわな)」は「イワナセンター」に最近登場したニューフェイスで、筆者は今回初めてその姿を目にすることができた。これで通算15魚種となった。とても嬉しい一匹だ。
当日の釣果その①:サケ科サケ属タイプ2種類「レインボートラウト」と「トラウトサーモン」
当日の釣果その②:サケ科サルモ属タイプ1種類「ブラウントラウト」
当日の釣果その③:サケ科イワナ属タイプ3種類「ブルックトラウト」「ホワイトブルックトラウト」「オショロコマ」
当日の釣果その④:F1品種(交配種)タイプ3種類「ジャガートラウト」「紅岩魚」「スプレイク」
■これからが釣りのベストシーズン
春の行楽シーズンに家族や友人たちと一緒に楽しめるスポットとして「イワナセンター」をピックアップしてみたが、いかがだったろうか。釣り未経験者でも楽しめる場所だと聞いて、家族や友人を安心して誘えるのではないだろうか。
初夏に向けて水温が徐々に上がってくると、魚の活性も上がり、今よりもっと釣りやすくなってくる。釣りの入門にはうってつけの季節がやってくるので、機会をみつけてぜひ一度「イワナセンター」に出かけてみてもらいたい。