国連リビア特別代表が辞意 和平見通せず、仲介断念

記者団の取材に応じるUNSMILのバシリー事務総長特別代表=16日、ニューヨーク・国連本部(国連提供、共同)

 【ニューヨーク共同】東西分裂状態のリビアで和平協議を仲介する国連リビア支援団(UNSMIL)のバシリー事務総長特別代表は16日、ニューヨークの国連本部で記者団に対して辞意を表明した。「リビア指導者らの政治的意思の欠如」で協力が得られず、和平の進展が期待できないとして、仲介を断念したと説明した。後任は未定。

 バシリー氏は2022年9月から同代表。内戦状態のリビアを外国勢力が代理戦争に利用していると指摘し「状況は悪化している」と訴えた。

 リビアでは40年以上統治したカダフィ独裁政権が、11年に北大西洋条約機構(NATO)の軍事介入を受けて崩壊した。

© 一般社団法人共同通信社