吟醸酒・藤乃井7位、純米酒・三春駒9位 南部杜氏清酒鑑評会

 南部杜氏(とうじ)協会(岩手県花巻市)は16日、2023酒造年度(23年7月~24年6月)の日本酒の出来栄えを競う南部杜氏自醸清酒鑑評会の入賞酒を決定した。本県からは吟醸酒の部で佐藤酒造店(郡山市)の「藤乃井」が7位、純米酒の部で三春酒造(三春町)の「三春駒」が9位に選ばれた。

 吟醸酒の部に111製造場の285点、純米酒の部に117製造場の319点が出品された。好評価を得た優等酒の中から上位入賞酒を選んだ。

 吟醸酒の部は桃川(青森県おいらせ町)の「桃川」、純米酒の部は鶴見酒造(愛知県津島市)の「純米大吟醸 我山」がそれぞれ1位だった。優等酒には本県から吟醸酒の部に7点、純米酒の部に7点が入った。

 鑑評会は1911年に始まり、今年で105回目。表彰式は5月24日に花巻市で行われる。

 喉越し良く仕上がった 郡山・佐藤酒造店

 佐藤酒造店(郡山市)佐藤修子社長 杜氏の高橋正芳さんを中心に、一生懸命取り組んだことが結果につながりうれしい。先代も喜んでくれているはず。飲んだ瞬間は甘く、喉越しの良い酒に仕上がった。これからも皆さんに『また飲みたい』と思ってもらえるようなお酒を造っていきたい。

 酒に味乗るように対応 三春・三春酒造

 三春酒造(三春町)斎藤哲平杜氏 蔵人一同で頑張った結果であり価値ある賞。酒米が硬く、難しい酒造りだったが仕込みの温度を変えて酒米を溶けやすくするなど、酒に味が乗るようにうまく対応できた。昨年酒蔵を改修しており、受賞がこれからの酒造りのいい弾みになるとうれしい。

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