石原さとみ、開始5秒で涙 思い入れの強い主演作お披露目に「嬉しさ」と「怖さ」

登壇者(C)︎2024「missing」Film Partners

石原さとみ、中村倫也、青木崇高、森優作、小野花梨、細川岳、吉田恵輔監督が16日、都内で行われた映画『ミッシング』(5月17日公開)完成披露試写会舞台挨拶に登壇した。

ある日突然いなくなった幼い娘。その帰りを懸命に待ち望みながらも、自分たちの力ではどうにもできない現実との間でもがき苦しみ、事件をめぐるマスコミと世間の声に翻弄される母親とその家族。事件により世間の注目を浴びた事により、謂れのない誹謗中傷や好奇の目に晒されながらも、いつか必ず会える、その日を信じてー。

出口のない迷路を彷徨い続ける母親・沙織里を演じるのは、今までの自分を壊して欲しいと、7年前、自ら吉田恵輔監督に直談判をした石原さとみ。

登壇後の第一声から涙声。「私の夢が叶った作品です。いち早く皆様にお届けできることが心の底から嬉しいのですが、怖い部分もあります。でもお届けできることが本当に嬉しいです」と、涙を浮かべてお披露目の日を迎えた喜びをかみしめるように語った。

本作は、石原の並々ならぬ“演技”への思いから始まったともいえる作品で、今から7年前に石原が吉田監督に出演を直談判したことがきっかけだった。石原は「今のままじゃいけない。変わりたい、と自分を壊してほしいという衝動に駆られました」と当時を振り返り、自分自身を変えてくれるような人を探している中で吉田監督の作品に出会ったという。

対して吉田監督は「俺の映画ってもっと地味で、下町が舞台の映画が多いけど、石原さんは華やかすぎて」という理由で一度は断ったものの「石原さんをちょっとこっちの世界に引きずり込めないかな」と、ある種のギャンブルのようだったとキャスティングの経緯を明かし「多分みんなが知っている石原さとみとは全然違うものが映っている自信があります!」と確かな手応えをにじませた。

撮影時、石原は「沙織里は髪とかかまっていられないから」と、役作りで髪も痛ませるために「監督と一緒に美容院に行きまして、美容師さんに一番髪の毛を痛ませる方法はどうすればいいですか」とアドバイスを求めたという。「そんな石原について吉田は「イタコのようだった。そういうタイプの役者さんは初めて会った。」と全身全霊で挑んだ石原の印象を語った。

※吉田恵輔監督の「吉」は<つちよし>が正式表記。

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