WRワドルとLBフィリップスの5年目オプションを行使する予定のドルフィンズ

マイアミ・ドルフィンズのジェイレン・ワドル【Adler Garfield/Miami Dolphins via AP】

マイアミ・ドルフィンズは期限が近づくのを待つまでもなく、ワイドレシーバー(WR)ジェイレン・ワドルとラインバッカー(LB)ジェイラン・フィリップスの5年目オプションを行使すると確信している。

現地16日(火)、ジェネラルマネジャー(GM)クリス・グリアがドルフィンズはかつてドラフト1巡目指名した2人の5年目オプションを5月2日(木)の期限までに行使する予定だと報道陣に明かした。

「本題に入るが、私たちは最終的にどちらも行使すると言えるだろう」と述べたグリアGMは「抵抗なくそう言えるし、あなたたちにウソをついたり隠したりする理由もないが、そうだ」と続けている。

チームとしてはどちらも考えるまでもない判断だと言えよう。

2021年ドラフト全体6位指名を受けたワドルは、マイク・マクダニエルHC(ヘッドコーチ)率いるオフェンスの重要なプレーメーカーだ。アラバマ大学出身のワドルはサウスビーチで過ごした3シーズンでいずれも1,000ヤードの大台を超えている。新人時代には104回のキャッチをマークして当時の新人記録を樹立(その後、ロサンゼルス・ラムズのWRプカ・ナクアに抜かれた)。マクダニエルHCの就任初年度にあたる2022年、ワドルはレシーブ平均ヤード(18.1ヤード)でトップレベルの成績を残し、レシーブヤードではキャリアハイとなる1,356ヤードをマーク。2023年シーズンは3試合を欠場し、やや数字を落とした。ワドルはキャリアを通してケガを抱えながらプレーしてきたものの、チームが5年目オプションの行使をためらうほどの深刻なケガには見舞われていない。

『Over The Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、ワドルの5年目オプションは完全保証の1,559万1,000ドル(約24億1,132万円)相当になると見られているという。同じく2021年ドラフト1巡目指名を受けたフィラデルフィア・イーグルスのWRデボンタ・スミスが最近合意した3年7,500万ドル(約115億9,909万円)の契約は、ワドルが将来的に結ぶ契約の見本となるかもしれない。

2021年ドラフト全体18位指名を受けたフィリップスは、2023年にキャリア最高のシーズンを送ろうとしていた(8試合に出場してサック6.5回を記録した)ものの、11月にアキレス腱(けん)を負傷。フィリップスは最初の2シーズンでも合計15.5回のサックを決めるなど、堅実な成績を残していたが、昨シーズンは一気に才能を開花させており、エッジからの爆発力を見せ、ドラフト1巡目指名された理由を示した。常にクオーターバック(QB)を倒すわけではないかもしれないが、フィリップスは相手のオフェンスがすべてのプレーで考慮しなければならないほど強力なバックフィールドの破壊者だと言える。

フィリップスにとってアキレス腱のケガは残念なものだったが、5年目オプションを行使するというチームの決断に変更はないようだ。オーバー・ザ・キャップによれば、フィリップスのオプションは完全保証の1,325万1,000ドル(約20億4,941万円)相当とのこと。フィリップスは負傷したことで、オプションで設定されているプレータイムに満たなかったため、チームは100万ドル(約1億5,465万円)ほど節約できた。契約が1年伸びることで、チームは契約延長交渉が本格化する前に、フィリップスが完全な状態に戻れるよう、より長くバッファーを持たせることができる。

ワドルとフィリップスはこれからの2年間はどこにも行かないだろう。そうなれば、チームにはどちらか、あるいは両方の契約延長に取り組む時間ができるはずだ。

グリアGMは2021年ドラフト2巡目で指名したセーフティ(S)ジェヴォン・ホランドのことをディフェンスの重要なピースだと説明し、彼とも契約延長交渉を行う予定だとつけ加えた。ホランドは万能なバックエンドのプレーメーカーだが、2023年シーズンにはカンザスシティ・チーフスに敗れたプレーオフゲームを含む6試合をケガで欠場している。

2021年ドラフトの上位におけるグリアGMの指名は上出来だった。現在、グリアGMは自分が指名した有能な選手が近いうちにマイアミを離れないようにするためのプロセスを進めている。

【RA】

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