「Google Chrome 124」が正式公開 ~Windows環境でテキストレンダリングが改善/セキュリティ関連の修正は全22件

by 樽井 秀人

「Google Chrome」v124.0.6367.60/.61がWindows環境に

米Googleは4月16日(現地時間)、デスクトップ向け「Google Chrome」の安定(Stable)チャネルをアップデートした。Windows/Mac環境にはv124.0.6367.60/.61が、Linux環境にはv124.0.6367.60が順次展開される。

「Chrome 124」では「Chrome Browser Cloud Management」が「Chrome Enterprise Core」へ改められるなど、組織で一元管理するソリューションが一新される。

一般ユーザー向けの改善としては、Windows環境の「ClearType テキストチューナー」(ClearType Text Tuner)への対応が挙げられる。「Skia」ライブラリのテキストレンダリングがWindows OSの設定(コントラスト、ガンマ値)を尊重するようになり、描画品質が向上する。この改善は、アンチエイリアス処理されたピクセルがレンダリングされた各グリフに占める割合が高い日中韓の文字でより顕著にあらわれるという。

そのほかにも、先日アナウンスされたCookieの盗難防止技術「DBSC」は「google.com」を対象としたプロトタイプが、Windows環境の1%へロールアウトされる。順次展開中のArm搭載Windowsへのネイティブ対応自動更新機能の新バージョン移行にも注目したい。

開発者向けの改善は、以下の通りだ。

  • JavaScriptから宣言的シャドウDOM(declarative shadow DOM )を扱えるようにする新しいAPIが2つ追加
  • 「Web Sockets」でストリームが利用可能に
  • ビュートランジションの改善

なお、セキュリティ関連の修正は全22件。そのうちCVE番号が公開されている脆弱性は13件で、深刻度の内訳は「High」が3件、「Medium」が6件、「Low」が4件となっている。今のところ、悪用の報告はないようだ。そのほかにも、内部監査やファジングで発見された不具合も修正されているとのこと。

デスクトップ向け「Google Chrome」はWindows/Mac/Linuxに対応しており、現在、同社のWebサイトから無償でダウンロード可能。すでにインストールされている場合は自動で更新されるが、設定画面(chrome://settings/help)にアクセスすれば手動でアップデートすることもできる。

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