あじカレーパンやライスバーガー仲間入り 南房総産アジグルメ第2弾お披露目 単品・テイクアウト充実、調理体験プランも

南房総産アジを使ったご当地グルメをPRする市内事業者ら=南房総市

 南房総産アジを使ったご当地グルメ「南房総うまアジ」の第2弾メニューが完成し、南房総市内で関係者らにお披露目された。昨年から販売を始めた豪華な定食メニューに加え、カレーパンやライスバーガーなど手軽に楽しめるテイクアウト商品を新たに開発。自らアジをさばいて調理する体験プランもあり、より多角的にアジの魅力を発信する。

 1年を通じて水揚げされ、地元で古くから親しまれてきたアジを主役に名物グルメを開発し、観光消費額増加などにつなげようと、南房総市観光協会が2022年度から市内の飲食店や宿泊施設に呼びかけて開発に着手。第1弾は「旨(うま)アジ∞(エイト)」と銘打って、各店舗が4種類以上のアジ料理が味わえる定食やどんぶりを用意し、話題を呼んだ。

 今回は参加事業者数が2倍近い17店舗・団体に増加。多様なニーズに応えようと、手軽に食べられる単品料理やテイクアウトメニューを中心に開発した。

 道の駅ちくら潮風王国内にある「市場食堂せん政水産」が、細かくしたマアジの身を具材にしたアジ風味たっぷりのカレーパン(税込み400円)を販売。「房総の駅とみうら」の「とみうらカフェ」では、店内の工房で焼きたての食パンに大きなアジフライを挟んだ「□(しかく)パンアジフライサンド」(テイクアウト同982円)が味わえる。

 岩井海岸近くの民宿「サンセットビーチインかわな」は、客が自らアジをさばいて調理し、味わう体験プラン(同3300円)を提供する。

 「なめろう」や「サンガ焼き」をはじめとする南房総地域のアジ文化は昨年度、地域で受け継がれてきた食文化の継承や振興への機運を醸成する「100年フード」に文化庁から認定された。同協会の清宮信英会長は「これからもアジ文化を地域の誇りとして、何度でも食べに訪れたくなる名物商品としてPRしていきたい」と意気込む。

 他の提供店舗・団体は、割烹(かっぽう)旅館清都、とんかつ屋みやはん、魚拓荘鈴木屋、ちくら漁港朝市など。多くのメニューが数量限定で、予約が必要な場合もある。問い合わせは各店舗か、同協会(電話)0470(28)5307へ。

「市場食堂せん政水産」が開発した「あじカレーパン」(中央)。右は「とんかつ屋みやはん」が考案した「アジ飯のちまき」

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