大谷選手の絵本、異例の売れ行き「注文電話が鳴りやまず」 本人直筆の題字、ほぼ原寸大手形まで…発売1カ月で累計9万部

「野球しようぜ!大谷翔平ものがたり」(世界文化社提供)

大谷翔平選手の半生を描いた初の絵本「野球しようぜ!大谷翔平ものがたり」が異例の売れ行きを見せています。発売日の3月20日、開店と同時に書店を訪れた男性は「孫のために2冊欲しい」。初日に完売する店が続出し、出版社では追加注文の電話が鳴り止まないほど。発売から約1カ月で3刷重版、累計9万部が決定。出版社の担当者は「絵本では異例の初速です」とうれしい悲鳴を上げています。

題字は本人直筆、「ほぼ原寸大」手形も

世界文化社(本社、東京都千代田区)が発行する月刊絵本「ワンダーランド 2023年8月号」の大谷選手特集に加筆、再構成したもの。

同編集部は「希代のスーパースターの活躍と、夢を持つことの大切さを、ひとりでも多くの子どもたちに伝えたい」 という思いから大谷選手にオファー。

「当初、お忙しい大谷選手に取材をお受けいただけるか心配でしたが、子どもたちへ夢を届ける絵本であることを説明し、ご快諾をいただいたと感じています」(同社担当者)

内容は、大谷選手が8歳で野球を始めたきっかけから、ドジャース入団までを物語仕立てでわかりやすく紹介。題字は本人の直筆、巻末には「ほぼ原寸大」という手形まで。子ども目線でのインタビューに対し、大谷選手は野球の楽しさや大変に思うこと、今の夢、あこがれの選手などについて、わかりやすい言葉で回答。最後には子どもたちに向けて「君なら なんだってできる!!」という力強いメッセージも送っています。

大谷翔平選手「ほぼ原寸大」の手形(世界文化社提供)

「授業で使いたい」まとめ買いした先生も

発売前日の3月19日、出版社が発売情報を解禁すると、直後から全国の書店には予約が入り始めました。

「おかげさまで予約も含め、発売日当日には完売してしまう書店が続出し、書店様からの追加注文の電話が鳴りやまない状況でした。予想以上の反響に、部署全員で対応し、うれしい悲鳴でした。書店様のお話では、発売日当日に開店と同時にご来店いただいた男性の方が、お孫さんにプレゼントをしたいと2冊購入されたそうです。また、学校の先生が授業に使いたいということで20冊購入されたお話もありました」(同社担当者)

Amazon売れ筋ランキング総合1位(3月19~22日調べ)、楽天ブックス週間ランキング1位(3月18~24日)を記録。神戸市内の書店、大垣書店神戸ハーバーランドumie店でも総合ランキング第7位にランクイン(3月27日調べ)。書店の中には、「お一人さま1冊」と購入制限をかける店も出るほど。

同社では「世界中の子どもたちのあこがれ、大谷翔平選手だからこそ伝えられる夢を持つすばらしさ。『君ならなんだってできる!!』と子どもたちの挑戦に背中を押してくれる1冊になりました」とアピールしています。

SNS上には「大人でも楽しめます」「大谷さんと子どもの手を重ねてみました」「大谷さんの手がデカすぎてびっくり!」など、購入したファンの声が上がっています。

同社では大谷選手と共同で、売上の一部を日本赤十字社に寄付するということです。

1760円(税込)。題字・大谷翔平、文・とりごえこうじ、絵・山田花菜。A4変形判、32ページ。

大谷翔平選手が野球をはじめたきっかけは?(世界文化社提供)
WBCでの活躍ぶりも紹介(世界文化社提供)
エンゼルスでの赤いユニフォーム姿も(世界文化社提供)

(まいどなニュース・金井 かおる)

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