カウボーイズのオフシーズンの動きが少ないのは「自前の選手との契約締結を目指しているから」とEVPジョーンズ

ダラス・カウボーイズオーナーのジェリー・ジョーンズ【NFL】

ジェリー・ジョーンズがオーナーを務めるダラス・カウボーイズは、2024年シーズンに“全力を尽くす”と宣言しながらも、フリーエージェント(FA)期間に目立った動きを見せなかった。

カウボーイズの経営陣は、現状をこう説明できるだろう。カウボーイズはまさに“全力を尽くしている”が、ジョーンズの言う“尽くしている”とは、すでに揺るぎない信頼関係を築く努力をしてきたという意味で、近い将来、さらに選手を確保していくことを意味しているようだ。

カウボーイズの取締役副社長(EVP)を務めているスティーブン・ジョーンズは『105.3 The Fan(105.3ザ・ファン)』に出演した際、次のように語った。

「われわれは毎年毎年、最大限の資金を費やしている。32チームすべてが5年間で同じ金額しか使えない。終わりに近づくと、毎年サラリーキャップを使い切っている。われわれはすでにそれに取り組んでおり、さらに良いロースターを構築するために、自前の選手との契約締結も目指している」

「それが一晩で起こるわけではない。しかし、(クオーターバック/QB)ダック(プレスコット)や(ラインバッカー/LB)マイカ(パーソンズ)、(ワイドレシーバー/WR)シーディー(ラム)のような選手と契約したい場合、彼らと実際に契約するチャンスを得たいのであれば、確かに資金を抑えなければならない」

カウボーイズは2024年のプレスコットに関してすでに立場を固めており、既存の契約内容に何の調整も加えないという方針を明確にしている。これにより、プレスコットは2025年にフリーエージェントになる前に、実質的に自身の真価を証明するシーズンを迎えることになる。その一方で、ラムは2025年にフリーエージェントとなる予定であり、理論的にはそれよりも早くなるかもしれない。パーソンズについては、カウボーイズがチームにとどめる方法を見つけなければ、大きな衝撃になるだろう。ただし、カウボーイズはパーソンズの5年目オプションを行使する見込みであり、これによりパーソンズは2025年まで契約下に残ることになり、カウボーイズは新契約を成立させる時間を確保できる。

ジョーンズはカウボーイズが3月にあまり動かなかった理由を単純に説明した。つまり、カウボーイズは、すでにチームにいる重要な選手たちを維持するために大金を費やすつもりであり、それに応じて計画を立てているということだ。

ラムとの契約延長が来月にでも合意に達すると、資金的な負担を将来に回し、フリーエージェント獲得に必要な資金を確保できるかもしれない。しかし、その動きは、カウボーイズがドラフトの後で状況を見極める機会を得てからになるだろう。サラリーキャップの限界近くでの運営は、そういうものだ。

カウボーイズファンの皆さん、どうぞ落ち着いてほしい。NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区の覇者であるカウボーイズは、まだロースター作りを終えていない。ただし、3月が示したように、期待していたほどの大きな動きや、狂乱はないかもしれない。

【KO】

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