パレスチナ国連加盟、審査委が勧告で合意できず

Michelle Nichols

[国連 16日 ロイター] - パレスチナの国連加盟申請を審査する安全保障理事会の委員会は、申請が正式加盟の基準を満たしているかを巡り「全会一致で安保理に勧告することができなかった」との報告書をまとめた。

ロイターが16日に報告書を入手した。

外交筋によると、パレスチナは引き続き安保理に対し正式加盟を勧告する決議案の採決を18日にも行うよう働きかける見通し。

正式加盟が認められれば、事実上、パレスチナ国家が承認されることになる。パレスチナは現在、非加盟オブザーバー国家の資格を付与されている。

正式加盟には安保理の承認後、国連総会で3分の2以上の賛成が必要となるが、イスラエルを支援する米国は安保理で拒否権を発動できる。

米政府は今月、パレスチナ国家の樹立について、国連ではなく、当事者間の直接交渉で実現すべきとの見解を示した。

国連安保理は以前からイスラエルとパレスチナの二国家が安全で承認された国境内で隣国として共存する構想を支持している。

加盟申請を審査する安保理の委員会は全15理事国で構成。先週2回、パレスチナの申請について議論したが、16日に今回の報告書に同意した。

報告書は「申請が加盟の全ての基準を満たしているかについて、委員会は全会一致で安保理に勧告することができなかった」とし「異なる見解が表明された」と指摘した。

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