阪神 高橋「感謝」ど緊張“復活劇” 2軍戦先発で最速147キロを6度計時も「まだまだ」

 先発し力投する高橋(撮影・山口登)

 「ウエスタン、阪神-オリックス」(17日、鳴尾浜球場)

 阪神・高橋遥人投手が、893日ぶりの対外試合に先発し、1イニングを無失点に抑えた。

 初回、先頭・杉澤に初球から146キロを投じると投直に打ち取り、客席からは「おー」という歓声とともに拍手が起こった。続く山足の3球目にはこの日最速となる147キロを計時し、右前に運ばれたものの横山聖には粘り勝ちして空振り三振。最後はトーマスを145キロ直球で遊ゴロに仕留めた。16球のうち147キロを6度も投じて見せた。肘の状態は「問題ない」とし、内容には「まだまだだと思う」と満足はしていない。今後は刻みながらイニングを伸ばしていくといい、「ストレートの質をもっとあげて。そこが1番」と次戦への課題とした。

 試合前の球場には、高橋の名前が入ったタオルや「29」の背番号入りユニホームを着た観客が多く詰めかけた。試合前練習の終わりにはファンからの「頑張ってください」に「ありがとうございます」と丁寧に応え、サインに応じる姿も。「いろんな人に来てもらって、すごい感謝ですし、ありがたい」と照れくさそうに笑った。

 昨年6月に受けた「左尺骨短縮術」および「左肩関節鏡視下クリーニング術」からの、ど緊張“復活劇”に引き上げ時には温かい拍手が送られた。

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