【Mリーグでのリアル何切る?】着順アップへの最善手は?松ヶ瀬隆弥の大胆かつ繊細な選択

4月9日第1試合 南4局0本場 南家・松ヶ瀬隆弥の4巡目(1万1700点・4着目、ドラ=2筒)

写真の場面であなたならどうする? 何を切る? 下にある【答え】を読む前にまずは考えてみよう。

オーラスでラス目。3着とは1万1300点差だ。

【答え=6萬】ラス目で迎えたオーラスで着順アップが狙えるチャンス手。トップを取るのと同じくらい力が入る局面だ。選択次第で跳満、さらには倍満まで見えるとあれば、選択も神経質になる。豪快さと繊細さを併せ持つ松ヶ瀬隆弥(風)は、七対子や対々和が見えるこの手牌からリャンメンターツを外す6萬切り。これが見事に成功した。

対子3つに刻子1つ。ここに南が重なり、対々和と七対子が見えてきた。ただし南は河に1枚切られて残り1枚。「面子手で進めるには残り1枚の南頼りになります」と、かなり細い道筋になる。やはりここは両天秤をかけながら進める必要があった。「7筒を切った場合、その後七対子にとって良い牌を引いても手に持つことができません。しかし6萬や7萬を払うと手に1枚余裕ができる。七対子で即リーチを打てる牌を手に持つことができます」と説明した。

順子を残してしまうと、ダブ南がなければアガれない。ならば先に切り飛ばしてから対々和への変化の準備も必要だった。「なんとか縦で重ねて、本当は倍満まで狙いたかったですが、しょうがないですね」と、瑞原明奈(P)から東をポン、さらに日向藍子(A)から9筒をポンしてテンパイ。最後に自ら南をツモって、ダブ南・対々和・ドラ2の跳満で3着浮上。素点と合わせれば子の役満クラスの効果があるアガリとなった。

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