サウジアラビア、賞金総額90億円のゲーム大会「Esports World Cup」開催

サウジアラビアで開催される「Esports World Cup 2024」の賞金総額と競技タイトルが、日本時間4月16日に発表された。

『Apex Legends』や『League of Legends』、『ストリートファイター6』など、19のゲームタイトルで開催。賞金総額はe-Sports史上最高額となる6000万ドル(約90億円)以上と明らかにされた。

なお、競技タイトルについては追加も予定されている。

サウジアラビアが開催する世界大会「Esports World Cup」

「Esports World Cup」は、2024年夏から毎年、サウジアラビアの首都リヤドでの開催を予定している大会。

2022年から同じくサウジアラビアで開催されているe-Sportsの大会「Gamers8」を発展させたものとなる。

賞金についても「Gamers8:The Land of Heroes」の4500万ドルから大幅に増額している。

(タイトルごとの成績をまとめた)総合成績上位16クラブチームには、計2000万ドルを授与。また、ゲームタイトルごとに総額3300万ドルの賞金を用意。

その他、各大会のMVPには5万ドルの賞金が授与されるほか、予選イベントでも700万ドル以上の賞金が予定されている。

e-Sportsシーンでも破格の賞金規模

e-Sportsの大会で賞金が高額なものとしては、MOBAゲーム『Dota 2』の「The International 2021」が総額約4000万ドルとして知られている。

他にも、『フォートナイト』の「Fortnite World Cup 2019」の賞金総額約3000万ドル、『League of Legends』の「LoL 2018 World Championship」の約645万ドルや、『ストリートファイター6』の大会シリーズ「CAPCOM Pro Tour 2023」の賞金総額の約200万ドルなどが挙げられる。

「Esports World Cup 2024」の19の競技タイトル

Apex Legends
Counter-Strike 2
Dota 2
EA Sports FC 24
Fortnite
Free Fire
Honor of Kings
League of Legends
Mobile Legends: Bang Bang
Overwatch 2
PUBG Battlegrounds
PUBG MOBILE
Tom Clancy's Rainbow Six Siege
RENNSPORT
Rocket League
StarCraft II
Street Fighter 6
Teamfight Tactics
TEKKEN 8

エンタメ分野に注力するサウジアラビア

サウジアラビアでは近年、石油依存からの脱却を目指し、エンターテインメント分野に国を挙げて投資。

2023年12月には、娯楽都市「キディヤ・シティ」にゲームとe-Sportsの特区の設立を発表。e-Sports専用の大会会場を建設し、e-Sportsチームやゲーム会社を誘致する計画を明らかにしている。

また、3月には同じくキディヤ・シティにて、漫画・アニメ「ドラゴンボール」シリーズの世界初となるテーマパークの建設が発表された。

こうした高額の投資が注目を集める一方で、サウジアラビアの人権侵害を懸念する声も。スポーツを通じて不都合な事実を覆い隠す、スポーツウォッシングの文脈で批判を浴びている。

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