「中国-日本の茨の道を歩くところだった」 大岩Jライバルの韓国、後半ATの劇的勝利に安堵

U-23韓国代表が白星スタート【写真:Getty Images】

韓国も劇的勝利で勝ち点3を掴んだ

大岩剛監督率いるU-23日本代表は4月16日、パリ五輪最終予選を兼ねたU-23アジアカップのグループ初戦で中国と対戦し、MF松木玖生の決勝ゴールで1-0と白星発進した。また同日には日本のグループBもう1カードも行われ、韓国がアラブ首長国連邦(UAE)を土壇場で下し、1-0の勝利を挙げている。後半アディショナルタイム4分での劇的弾に韓国メディアは「中国-日本の茨の道を歩くところだった」と安堵している。

今大会はカタールで開催され、16チームを4組に分けたグループリーグを実施して各組の2位以上が準々決勝に進出する。パリ五輪へは3位以内のチームが出場権を獲得し、4位のチームはギニアとの大陸間プレーオフに回る。B組の日本は初戦で中国に1-0と勝利。韓国はUAEと対戦した。

試合は序盤から韓国ペースで進み前半13分、MFイ・カンヒの右足ミドルがUAEゴールを強襲。同19分にはDFファン・ジェウォンの左足シュートがポストに直撃すると、そのこぼれ球が右サイドに流れたところから中央へ送られたクロスをFWアン・ジェジュンが合わせてゴールネットを揺らした。

韓国が幸先良く先制したかに思われたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)介入のうえで、直前のプレーがオフサイドとなり得点取り消しに。その後も韓国がボールを保持して相手陣内へ攻め込むシーンを作ったものの、自陣ゴール前に人数を割いたUAE守備を崩せないままスコアレスでハーフタイムを迎えた。

後半も韓国が主導権を握ったなかで後半10分には、ショートCKからチャンスが到来。ゴール前へ送られたボールに対しファーサイドからイ・カンヒが飛び込むも頭で合わせたシュートはわずかに枠外へ。公式記録では韓国が7割を超えるポゼッション率をマークする時間帯もあったが1点が遠い状況が続いた。

後半41分にはカウンターから左サイドを崩し中央へのクロスからゴールネットを揺らしたが、またもオフサイド判定に。UAEにほぼ決定機を許さなかった韓国はそれでも後半アディショナルタイム4分、コーナーキックからFWイ・ヨンジュンがヘディングシュートを叩き込み、これが決勝点となった。

韓国メディア「hankooki.com」は劇的な勝ち点3に「中国-日本の茨の道を歩くところだった」と見出しを打って報道。日本が中国を破っていたため、UAEと勝ち点を分け合うことは避けたかった韓国。「グループ1位のライバルである日本と非マナーサッカーで有名な中国は確かに負担になる存在であるため、UAEを相手にした第1戦の勝利が切実だった」と、初戦の大事さを伝えていた。

「この日引き分けるなら中国-日本をいずれも勝ってこそ、グループ1位を狙うという茨の道を歩かなければならなかった」と、勝ち点1ならのちの2連勝が必要となる。追い込まれる状況は避けたかったのか、「ヘディングゴール一発で解決した」と胸をなでおろしていた。

次戦で日本、韓国がともに勝利すれば上位2チームともが決定し、第3戦は消化試合になる。韓国としてはその状況に持ち込みたいようだ。(FOOTBALL ZONE編集部)

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