10秒程度のデータから歌声を創り出す 開発中の最新音声モーフィングエンジン『Vocoflex』が発表

Dreamtonics株式会社から、開発中の音声モーフィングエンジン『Vocoflex(ボコフレックス)』が発表された。同社はこれまでに歌声合成ソフト『Synthesizer V』シリーズ、入力文字読み上げソフト『VOICEPEAK』を開発、販売してきたメーカーだ。

今回発表された『Vocoflex』は、10秒程度の音声ファイルをインポート、もしくは性別やトーンを指定して自由自在に新しい歌声を作り出すことができるというもの。

ここで気になるのが、ディープフェイクに悪用される懸念。あくまでも『Vocoflex』は音楽制作ソフトウェアだが、「それとは異なる目的で悪用されてしまう可能性」についてもDreamtonics社は認識しているという。そして、それらへの対策を進めたうえで開発を進めていくとしている。

具体的な対策として示されたのは『Vocoflex』で生成された音声には作成者および同ソフトが使用されていることを特定可能なウォーターマークを付与すること。さらに、『Vocoflex』の使用者には「厳格な身分証明」がおこなわれ、許可されたユーザー以外が使用できないような仕組みを検討しているという。

また、製品の発表と併せて、ベータ版テストプログラムの試用者募集も開始されている。
こちらのベータテスターにも審査がもうけられており、性能や機能などに対するフィードバックをしてくれるクリエイターを探しているとのことだ。

(文=リアルサウンドテック編集部)

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