ブレイキンの公認指導者に 福島県会津美里町の渡部さん ブランク乗り越え資格取得 「楽しさを広めたい」

ブレイキンの公認指導者資格を取得した渡部さん

 福島県会津美里町の渡部聖也さん(33)は、パリ五輪で正式種目となるブレイキン(ブレイクダンス)の公認指導者資格「ブレジュケーション」のライセンスAを取得した。

 資格はNPO法人日本ブレイクダンス青少年育成協会が認定している。ライセンスAの試験は3月10日に東京都で行われ、実技講習と実技試験に臨んだ。

 中学2年の時、テレビでブレイキンを初めて見て衝撃を受けたという渡部さん。中学・高校でバレーボールに打ち込む傍ら、見よう見まねでダンスを覚えた。高校2年の終わりから本格的にブレイキンを始め、ショーケースやバトルに参加するなどして腕を磨いた。その後、仕事や子育てが重なり、一時期ダンスから離れた。

 2022(令和4)年秋、スタジオオーナーの紺野雄大さん(会津美里町)から競技人口の少ない会津でブレイキンを指導しないかと勧められた。ブランクはあったが、一度諦めていた指導者になる夢をかなえたいと決意。NPO法人日本ブレイクダンス青少年育成協会県郡山支部長の井口明さん(郡山市)から指導者になるための資格を紹介された。

 仕事に励みながら、昨年秋から、会津若松市七日町のスタジオで毎週土曜日、小中学生を対象にレッスンを行っている。「ダンスは自己表現の一つ。楽しさを広めたい」と目を輝かせた。

(会津版)

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