F2.8通しの表現力と小型軽量を両立させた大口径広角ズームレンズ「ソニー FE 16-25mm F2.8 G」

By 小田切裕介

ソニーは、35mmフルサイズ対応の大口径広角ズームレンズ「FE 16-25mm F2.8 G」を2024年5月17日に発売する。価格はオープン。市場推定価格は185,000円前後 (税込)。

焦点距離16mmから25mmまでの全域で開放F値2.8を実現し、高い解像性能と美しいボケ描写、高速・高精度・高追従かつ静かなAF駆動を備える。質量約409gの小型軽量設計により、携行性に優れる。ジンバルを使用した撮影にも最適。同様のコンセプトで作られた「FE 24-50mm F2.8 G」(2024年4月19日発売) に近いサイズ感で、対を成す最新Gレンズと位置付けられる。

ソニー α7C II 装着時

■高度な光学設計による卓越した描写力

レンズ構成は13群16枚。ED (特殊低分散) ガラス3枚、ED非球面1枚を含む非球面レンズ4枚を効果的に配置することで、色収差などの諸収差を低減し、高い解像性能を実現する。その描写力は初代の「FE 16-35mm F2.8 GM」に迫るという。

11枚羽根の円形絞りや球面収差の最適化などにより、美しく柔らかなボケ描写が得られる。

ソニー α7 IV 装着時

■小型軽量ボディと高速AF

ズーム比を抑え、最新の光学設計とメカニカル設計により、小型軽量ボディを実現。最大径は74.8mm、全長は91.4mm、実量は約409gで、先に発表された「FE 24-50mm F2.8 G」に近いサイズ感でまとめられ、フィルター径は同じく67mmとなっている。

FE 16-25mm F2.8 G (左) と FE 24-50mm F2.8G (右)

AF駆動はリニアモーター方式。リニアモーターを2基搭載し、動きの速い被写体でも高速・高精度で追従し、動作音も静か。「ソニー α9 III」の最高約120コマ/秒のAF/AE追従高速連写にも対応する。同様に精緻なピント合わせが求められる4K 120p / FHD 240pのハイフレームレート動画撮影時もスムーズにピントを合わせ続ける。

ソニー VLOGCAM ZV-E1 装着時

■高い近接撮影能力

AF時の最短撮影距離は広角端16mmで0.18m、望遠端25mmで0.25m。最大撮影倍率は0.20倍となる。MF時にはさらに被写体に近づくことができ、広角端で0.17m、望遠端で0.22m、最大撮影倍率は0.23倍になる。

左手側の側面にフォーカスホールドボタンとフォーカスモードスイッチ (AF/MF) を配置
作例

■動画撮影をサポートする機能・性能

フォーカス中の画角変動 (フォーカスブリージング) を抑え、ピント移動を伴う映像表現をより自然なものとする。

ソニー FX3 装着時

マニュアルフォーカス時のリニア・レスポンスMFの採用により、映像制作時のMF操作をサポートする。レンズに設けられた絞りリングは、絞りクリックのON/OFFが可能で、動画撮影時の絞りコントロールをスムーズに行える。

右手側の側面に絞りクリックのON/OFFスイッチを装備

αシリーズミラーレスカメラの手ブレ補正「アクティブモード」に対応し、移動撮影時などに高い手ブレ補正効果が得られる。

■防塵防滴に配慮した設計

レンズ鏡筒の可動部や接合部などにシーリングを施した防塵防滴構造を採用。レンズ最前面には汚れが付きにくいフッ素コーティングが施されている。

花形フードALC-SH178が同梱される
花形フード装着時

作例

SONY FE 16-25mm F2.8 G 主な仕様

型名 SEL1625G
マウント ソニーEマウント
対応撮像画面サイズ 35mmフルサイズ
焦点距離 16〜25mm (APS-Cカメラ装着時の35mm判換算 24〜37.5mm相当)
開放絞り F2.8
最小絞り F22
画角 (対角) 107°〜82° (APS-Cカメラ装着時 83°〜59°)
レンズ構成 13群16枚
絞り羽根枚数 11枚 (円形絞り)
最短撮影距離 AF時 0.18m (W) – 0.24m (T)、MF時 0.17m (W) – 0.22m (T)
最大撮影倍率 AF時 0.20倍、MF時 0.23倍
フィルター径 φ67mm
最大径×長さ φ74.8×91.4mm
質量 約409g
付属品 花形フード ALC-SH178、レンズフロントキャップ ALC-F67S、レンズリアキャップ ALC-R1EM

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