リーグ最悪→12球団No.1…変貌する中日投手陣 進化を示す断トツ数値「4.2%」

中日・柳裕也(左)と涌井秀章【写真:荒川祐史】

中日の与四球割合は12球団最少の4.2%…昨年はリーグワーストの8.3%だった

昨年まで2年連続最下位の中日が開幕ダッシュに成功。9勝4敗2分でセ・リーグ単独首位に立っている。強力投手陣は今季さらにレベルアップ。チーム防御率1.85は同2位で、昨年までの課題も解消され、与四球割合も断トツで最少になっている。(成績は16日現在)

中日投手陣がセ5球団を圧倒している。30失点はリーグ最少。1試合平均2失点の計算になる。被本塁打もウンベルト・メヒアと祖父江大輔が1本ずつの計2本。4日の巨人戦から10試合連続で一発を浴びていない。

セイバーメトリクスの観点からプロ野球の分析を行う株式会社DELTAのデータによると、与四球でも大幅な改善が見える。今季はここまで打者549人に対して与四球は23。与四球割合「BB%」4.2%で、12球団で最も少ない。2位は巨人の6.1%。大きな差がついている。

昨年のBB%はリーグワーストの8.3%。無駄な走者を出さなくなったことは、失点を減らすこと繋がっていると言えそうだ。特に先発陣は小笠原慎之介、涌井秀章が無四球、柳裕也が1四球と抜群の制球力で試合を作っている。昨年は阪神の打者が四球を多く選び、優勝を飾った。今季は中日投手陣の与四球減で好スタート。四球は野球にとっては極めて重要な要素と言えそうだ。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。

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