【相次ぐ金属製部品の窃盗被害】福島県内では桃畑の金属バルブや橋名板が狙われ…

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4月に入り福島県内では農業用の設備などが盗まれる被害が相次ぎました。

農家からも困惑の声が上がっていますが、狙われているのは他にもあるようです。

30年近く桃などを栽培してきた桑折町の農家、大泉忠志さんです。おいしい桃を育てようと準備を進めていた矢先のことでした。

■大泉農園大泉忠志代表

「ここに2本。この先端2箇所にあったバルブを盗られた。」

3月中旬、畑に水をまくため備え付けていた金属製のバルブが盗まれたというのです。

バルブは何らかの方法で切断して盗まれたとみられ、そのバルブは桃を成長させるためには欠かせないものでした。

■大泉忠志代表

「天気にもよるけど、干ばつの時には灌水作業が欠かせないので、ないと困る」

同じようにバルブが盗まれる被害は県北の桃畑でも複数確認されています。

いま金属類の価格が値上がりしていて、転売目的とみられる盗難被害が増えているのです。

福島県内では4月、橋の名前などを刻んだ金属製の橋名板や側溝を塞ぐ蓋などの盗難被害が確認されています。

全国に目を向けてみると、埼玉県では2023年12月銅を含む合金でできている水道メーターが盗まれる被害が発生。

窃盗の容疑で逮捕された男は、盗んだものを転売し金に換えたとみられています。

福島県内で起きた今回の被害。警察は窃盗事件とみて捜査を進めていますが、自治体も手をこまねいているわけではありません。

伊達市は、こうした被害や桃そのものの盗難を防ぐために桃畑に防犯カメラを設置する際、その設置使用を助成するなどして生産者を守る取り組みも進めています。

くだもの王国・福島を襲った悲しい事件。

生産者も「やるせない」と肩を落とします。

■大泉忠志代表

「モモ栽培に携わって30年なんだけど、こういうことは初めてで、ショック。なんでなのかなって」

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