日本ハム 育成出身の福島 プロ初登板初先発で5回2失点の力投 同点で降板、勝敗はつかず

 3回、力投する福島(撮影・中島達哉)

 「日本ハム-ソフトバンク」(17日、エスコンフィールド)

 日本ハムはプロ初登板高卒3年目・福島が先発。5回4安打2失点、5奪三振の好投でデビュー戦を終えた。同点で降板したため、勝敗はつかなかった。

 初回、2死から柳田の中前打、山川への四球で一、二塁とされ、近藤、栗原に連続適時打を浴びて2失点。それでも二回以降は立ち直り、1安打に抑える好投。強力打線を力でねじ伏せた。

 「初めての一軍マウンドはいつもより緊張しましたが、良い緊張感を持って試合に入れました。初回の2点がもったいなかったですが、2回以降は寅威さんのリード通りに投げられたと思います。変化球でストライクが取れたこと、初回以外は真っ直ぐをとらえられた感じはなかったので、そこは自信になりました。練習してきた成果は出せたと思います。次は立ち上がりをもう一段階、集中して投げられるようにしたいです」とコメントした。

 建山投手コーチも「初登板でたっぷり緊張しているけど自分の力をしっかり出して、いいボールを投げていると思います」と評価する内容だった。

 新庄監督は試合前日に「もう楽しみなさい」と声をかけたという。「経験させたいピッチャーの一人なので。球数的にはそんなに多くは投げさせたくないとは思っています。あの角度のある球を、普通にブルペンで投げているイメージで投げてくれたら、ファウル取れますよ。あとはもう、1軍の舞台に強い子なのか、それだけです」と期待を込めて送り出した。

 福島は八戸西高から21年育成ドラフト1位で入団。身長190センチの長身から投げ下ろす150キロ台の直球とフォークを武器にキャンプからアピールを続け3月14日に支配下登録を勝ち取った。

 支配下登録された影響を「鎌ケ谷の球場から寮に戻るとき、サインすることが多くなりました」とファンから求められることが多くなったという。試合前は「全員いいバッターなので全員と楽しめたらと思います」と強力打線との対戦を前に笑顔。「気負いすぎずベストのピッチングができれば」と話していた。

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