マカオ、2024年1Qのカジノ売上に占めるVIPルームの割合は25.1%…マスが回復けん引

カジノのイメージ(資料)—本紙撮影

 このほどマカオのゲーミング規制当局(博彩監察協調局=DICJ)が公表した今年第1四半期(2024年1〜3月)のゲーミング統計によれば、VIPルームによるカジノ売上を反映するVIPバカラ売上は143.78億パタカ(日本円換算:約2759億円)に上ったが、全体に占める割合は同9.6ポイント下落の25.1%にとどまった。

 過去実績との比較では、前の四半期から13.2%、前年同時期から67.9%のそれぞれ増となるも、コロナ前2019年同時期からは61.4%減。

 今年第1四半期のカジノ売上は前年同時期から65.5%増の573.26億パタカ(約1兆1003億円)で、2019年同時期からの回復率は75.0%。回復を牽引しているのはマス(平場)部門で、今年第1四半期のマスのによる売上は429.48億パタカ(約8243億円)となり、コロナ前2019年同時期を10.3%上回り、昨年第4四半期からも3.7%増に。

 なお、昨年通期のカジノ売上に占めるVIPルームの割合は24.7%。近年はマス(平場)シフトが顕著で、直近5年連続で5割未満となっている。(参考:2023年24.7%←2022年24.1%←2021年32.8%←2020年43.5%←2019年46.2%)

 このほか、今年第1四半期末時点のマカオの総ゲーミング(カジノ)テーブル台数は6000台、スロットマシン台数は1万2000台で、昨年第1四半期以降から横ばいが続く。昨年1月から改正カジノ法が施行となり、テーブル及びマシン台数キャップ(上限)が設定され、上記の数字は上限と一致するもの。改正法施行直前の2022年12月末(テーブル5605台、マシン1万0775台)からは増、コロナ前2019年12月末(テーブル6739台、マシン1万7009台)からは減という状況。今年第1四半期末時点のマカオのカジノ施設数は30軒で、2022年第1四半期から変動なし。ただし、コロナ禍による経営難や法改正などによりサテライトカジノの閉鎖が相次いだことで、2021年末の42軒からは大幅減となっている。

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