「笑点」新メンバー立川晴の輔 パワハラではなく「上質な苦労」 立川流の師弟関係は「厳しめの愛情深め」と明かす

 取材に応じる「笑点」新メンバーの立川晴の輔

 日本テレビ系演芸番組「笑点」(日曜、後5.30)の新メンバーとなった立川晴の輔(51)がこのほど、都内で取材に応じ、意気込みを明かした。3月31日の放送で卒業した林家木久扇(86)の後任となる。

 晴の輔は新メンバーとして初出演した14日放送を振り返り「憧れの場所に座っていることがまだ信じられないんで。ずっとフワフワしていました。先輩方に埋もれちゃうんじゃないかっていう恐怖も。ちょっと、まだ、いっぱいいっぱい」。

 2011年に亡くなった七代目立川談志さんが「笑点」の初代司会者を務めたが、当時は立川流の創設前。正式に立川流からのレギュラー就任は晴の輔が史上初となる。師匠の立川志の輔(70)とともに談志さんの墓前に報告をしたことも語った。「師匠が僕のために手を合わせてくれているのがうれしくて」。立川流の教えは代々「厳しめの愛情深め」と明かす。

 「『おい、お茶』という会話はウチにはなく。師匠が飲みたいときに出す。だけど、師匠をずっと見ていると『あっちに行け』と言われます。運転手もしましたが、師匠が好きなスピード、好きな車間距離があります。指示はされないんですが、ずっと考えながらやっていました。指示は不明確。あとは自分で考えろ」と苦笑する。「でも、7年後ぐらいからネタが変わってくるんです。お客さまが何を求めてるのかを感じられるように。一歩間違えたら『パワハラ』と言われるかもしれません。でも、そうじゃなくて『上質な苦労』をいただいてきました。(記事には)愛情深めの『上質な苦労』でお願いします」と笑わせた。

 伝統ある「笑点」のレギュラーに家族の反応は「大学1年の娘が『死ぬなよ?』と。上の息子は『合わなかったらやめても大丈夫だからね』って。うちの子たちは大人だなと(笑)。妻は『大丈夫?私もまだ働いているからね?』と心配していました」と笑みを見せ、固い絆に感謝していた。

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