ECB、2回の利下げでも政策なお制約的=ポルトガル中銀総裁

Francesco Canepa

[ワシントン 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁は17日、ECBが2回の利下げを行ったとしても、金融政策は制約的な領域にとどまるとの認識を示した。同時に、ECBは利下げを急ぐ必要はないとも述べた。

センテノ氏は国際通貨基金(IMF)・世界銀行の春季会合が開かれているワシントンでロイターの単独インタビューに応じ「ECBが25ベーシスポイント(bp)、もしくは50bpの利下げを実施しても、金融政策は制約的な状態にとどまる」と述べた。

その上で、ECBは6月に利下げに着手する可能性が「極めて高い」と言及。その後については、失業率と経済成長に関する経済指標に基づき判断されるとの認識を示した。

ECBは政策金利を3%まで引き下げる可能性があると示唆したものの、急ぐ必要はないと強調した。

市場でECBは米連邦準備理事会(FRB)より先に利下げに踏み切るのを躊躇するのではないかとの観測が出ていることについては、米国とは異なりユーロ圏では生産と投資が停滞しているとし、ECBはユーロ圏の経済指標に基づいて金融政策を決定する必要があると言及。「米国より先に利下げに踏み切る必要がある場合、それはそれで構わない」と語った。

利下げの回数については、入手される経済指標次第になるとの認識を示した。

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