福井県立恐竜博物館シアターに新作映像が登場 ティラノ格闘シーン、襲われる首長竜…「没入感たっぷり」

【海から】アンモナイトの群れに突入する場面などが楽しめる「海中パート」
【陸から】恐竜同士の格闘シーンなどが楽しめる「陸上パート」の一場面

 福井県勝山市の福井県立恐竜博物館新館にある巨大スクリーン「ダイノシアター」で4月17日、新作映像の上映が始まった。有名な恐竜の化石が多く出土している太古の北米大陸西部を舞台に、恐竜をはじめとした多様な生き物を空、陸、海からの目線で観賞できるのが特徴で、当時の生態を大迫力の映像で紹介している。

 ダイノシアターは、昨年7月の同博物館リニューアルオープンに合わせ特別展示室に整備。高さ約9メートル、幅約16メートルのスクリーンがコの字形に3面並んでいる。これまでは、勝山市で発掘された恐竜たちが動く姿を定点カメラの視点で眺める「福井編」を上映していた。

 第2弾として制作された映像「ララミディア大陸編」は、後期白亜紀の約6600万年前のララミディア大陸(現在の北米大陸西部)を忠実に再現。「空中」「陸上」「海中」の3パートを3分間にまとめ、恐竜のほか魚類や鳥類など計12種類の生物を登場させた。同博物館が監修した。

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 空を飛ぶアズダルコ科の大型翼竜と同じ目線で始まり、次第に高度は下がり陸上へ。陸上パートでは頭部がドーム状に発達した草食恐竜パキケファロサウルス同士の頭突きシーンや、肉食恐竜ティラノサウルスと草食恐竜トリケラトプスの格闘シーンなどが繰り広げられる。その後、海中に潜り、アンモナイトの群れに突入したり、首長竜ナコナネクテスの親子を大型爬虫類モササウルスが襲ったりする様子を見ることができる。

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 いずれのパートも、その場で間近に観賞しているような没入感たっぷりの映像。一島啓人副館長は、「3分の間に次々と恐竜たちが現れ、わくわくする展開になっている。ぜひ大画面で迫力ある映像を見てほしい」と話している。

 新作映像は5月21日まで上映。その後は特別展の準備や開催に合わせ11月下旬まで休止する。再開後は福井編と交互に上映する。

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