【西武】泥沼7連敗でリーグ最速10敗…球団OB「打線に軸がないことに尽きる」

試練の続く西武・松井監督

西武は17日のロッテ戦(ZOZOマリン)に散発6安打の零封負け。7連敗を喫し、リーグ最速で10敗に到達した。

この日もやはり打てない。7連敗中、2度目の零封負けは同じ相手先発・西野からだった。初回一死一、三塁のチャンスで4番・アギラ―が三併殺に倒れると3回一死一、三塁でも一走・長谷川が盗塁死後に岸が中飛。8回にも二死一、三塁と同点、逆転機を作るもまたも岸が2番手・澤村を三ゴロと打ち崩せずに凡退。8回途中2失点の先発・松本航を見殺しにしてしまった。

一方のロッテは初回二死一、二塁で5番・山口が中前に先制打。ピンチを切り抜けた直後の8回一死一、二塁で4番・ソトが2番手・佐藤隼の外角チェンジアップを拾い、右中間へダメ押し適時打。両軍同じ6安打でも少ないチャンスを生かしたロッテとの差は歴然だった。

この4番の仕事に敵将・吉井監督は「(ソトは)1球前に同じ球を空振りして(すぐに)その球を仕留めた。あの辺は勝負強いなと思いました」とたたえていた。

ロッテと西武の差。ある球団OBは「打線に軸がないことに尽きる」と指摘する。この日の1番打者には7連敗中で5人目となる長谷川が起用された。無安打だったものの、3四死球で計3度にわたって出塁を果たしながら結局得点には絡めなかった。

これに同OBは「1番打者が固定できないというけれど、今の西武には打線の軸がない。3、4、5番のクリーンアップに芯がないから、その前の1、2番が決まってこないし、6、7番の適任者も見えてこない。4番が日本野球に適応中のアギラーでは打順が固まるまで、まだ時間がかかるのでは」と言及した。

7連敗中のチーム総得点が9点というのは何とも心もとないが、現状で機能していない打線の心臓部・クリーンアップを活性化する特効薬もない。

就任2年目・松井稼頭央監督の試練は続く。

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